リサーチ会社のアンケートに答えることにより謝礼を得る「アンケートモニター」なるものがある。消費者の動向を探る目的で、企業がリサーチ会社に依頼して行われているアンケート調査のことだ。回答ごとにポイントが付与され、一定額に達すると、現金のほかプリペイドカードなどで謝礼を受け取ることができる。
国内だけで数十社の業者が存在し、近年では「アンケートアプリ」の形式でスキマ時間にできる小遣い稼ぎとして注目を集めているが、どうすれば参加できるのか。
大手アンケートサービス「マクロミル」では新規登録にあたり、住所、氏名、生年月日、電話番号、メールアドレスを入力するほか、勤務先の業種や配偶者の有無、運転免許の有無などを選択。自身の属性データを事前に登録することで、マッチした内容のアンケートが配信される仕組みとなっている。
アンケートの内容は多岐にわたり、「チェーン店の利用頻度」や「商品に関する認知の有無」「キャラクターのイメージ」「好きな食べ物」「好きな芸能人」といった設問に対し、選択肢をクリックして回答。二択の設問に特化したアプリも人気を集めている。
どのサービスも報酬の相場は1アンケートあたり3円から5円程度と微々たるものだが、アプリ「ファストアスク」が採用している「チャットインタビュー」では、30分程度の会話形式のアンケートに協力すれば数百円の報酬を得ることもできる。
ノルマや締め切りなどまったくなく、あらゆる副業の中でもとりわけ敷居の低いアンケートモニターだが、効率的に稼ぐには何をすればいいのか——。
「できるだけ多くのサービスに登録して数をこなすことが基本ですね」
とはネットアンケート歴15年の30代主婦である。
「どのサービスも“いつでも答え放題”ということはなく、新しい設問が出てくるまでの待ち時間が発生するので、効率よくポイントを増やすには、とにかくたくさんのサイトに登録し、たくさんのアプリを使いこなす必要があるんです。私の場合、アプリで『アンケートが追加された場合の通知』を設定しておき、いつでも即答するのを習慣にしています」
手間がかかる印象を受けるが、「慣れると無意識にスマホを開いて何も考えずにアンケートに答えられる」とのことで、一切ストレスになっていない様子だ。
そんな彼女が、アンケートによる月収を明かすには、
「各サービスでバラツキがあるのですが、比較的稼ぎやすい『マクロミル』でだいたい月4000円。今、20種類のサイトやアプリでアンケートモニターをやっていて、合計の収入は3万円ぐらいですね」
大儲けは期待できないものの「何も考えずに月3万円」ならオイシイ?
(もとおり・ひろゆき)