世界中から潜入…ニッポンは「スパイ天国」だ(3)ハニートラップの脅威!

 中国のスパイ活動といえば、単に情報を集めるだけではなく、親中派を増やす狙いもあるという。

「日本の政治家や企業のトップを中国の祭典やパーティーに迎え入れて接待して、中国のファンを増やすんです」(黒井氏)

 ハニートラップの脅威も潜んでいる。特に旅行にでも連れ出されれば、用意されたホテルにはご用心。

「ほぼ確実に盗聴・盗撮されていると考えていい。もし既婚者がそのホテル内で女の体に溺れて恥ずかしい喜悦の声でも上げようものなら、それをネタにゆすられるよ(笑)」(X氏)

 さらにハニートラップは、北朝鮮でも盛んに行われているようで、

「東南アジアのミャンマーやラオスには、北朝鮮政府が国家事業として経営するショーパブがある。そこでは、国の指導者や側近の世話をする美女軍団・喜び組が接客をする。表向きは外貨を稼ぐための営業だが、実際にはスパイ活動も兼ねてるんだ。経営してる国によって値段はまちまちだけど、平均1万円程度のチップを支払えば女を抱ける。器量のいい女ばかりで、仕込まれてるからベッドの上でもテクニシャンぞろいだ。政治家や軍人の中には彼女たちの性技のトリコになるのも多い。通信傍受なんかの技術班の自衛官が機密情報をUSBで渡しちまったケースもあるようだ」(X氏)

 行為中の姿は撮影されており、これらがゆすりの材料に使われるのは言わずもがなである。

 さて、今回のソフトバンク元社員とロシア人スパイは男同士だったが、ロシアにもハニートラップは存在する。

「金髪のロシアン美女に引っ掛かった日本人技術者がいました。仕事帰りに一人で六本木のバーで飲んでいたところを逆ナンされたのが始まりでした」(警視庁関係者)

 スパイがターゲットの行きつけの店までリサーチするのは当たり前だが、自己防衛意識が生ぬるい日本人はノー天気にも、偶然の出会いに運命を感じてしまう。そこから術策にハメられて、協力者になるまでに時間はかからなかった。後日、公安警察に逮捕されて取り調べを受けることになったという。

「取り調べで『だって、あんなにいい女だったんだもん』と涙ながらに弁明する姿は、警察内にインパクトを残しました」(警視庁関係者)

 スパイ天国ニッポンには、そこかしこに密使がウヨウヨ。あなたの持つ技術やノウハウも流出の脅威に対し安全と言えるか─。

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