世界中から潜入…ニッポンは「スパイ天国」だ(2)中国人と結婚で閑職に左遷!

 一般的に、日本にいるスパイ人口は、ロシア人よりも中国人のほうが多いと言われる。にもかかわらず、中国の場合は違法行為が摘発されるケースが少ない。軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏が解説する。

「日本に留学している一般の中国人技術者から情報を集めます。それは、決して機密性の高い情報ではなくて、世間話程度のもの。その情報が本国の『分析官』と呼ばれるデータ収集のエキスパートのもとに集まります。情報のカケラを組み立てて確度の高いモノに近づける手法です」

 司法の目をかいくぐり、摘発されることなく、日本の重要機密が中国にダダ漏れということになるが、日本の防衛をつかさどる自衛隊も例外ではない。

「自衛隊と中国人は結びつきが強い。駐屯地の近くには中国人が経営しているカラオケパブやスナックがよくあるんだ。他に娯楽のない地域も多いから、こぞって遊びに来るよ。ふだんから男所帯で良縁に巡り合えないものだから、そこで中国人の嫁さんをこしらえる隊員は珍しくないんだ」(X氏)

 驚くべきことに、中国から夫人サイドに軍事情報を取るよう指令が入るケースもあるというのだ。

「守秘義務で話せないようなことも、家族の前ならポロッと漏らしてしまうことがあるだろう。駐屯地の近くに店を構えるのは中国政府側の狙いでもあるというわけだ」(X氏)

 国際結婚をしている自衛隊員のおよそ70%が中国人を配偶者にしていると一部のメディアで報じられた。このあからさまな中国の婚活政略に、自衛隊も手をこまねいているわけではない。防衛省関係者が語る。

「陸上自衛隊で『一選抜』と呼ばれるエリートコースを歩んできたある隊員が、中国人と結婚したことで閑職に左遷されました。やはり、情報の漏洩が危惧されたのでしょう。当然、上司や同僚は猛反対しました。結婚するまでは軍事訓練で指揮を執る立場でしたが、現在は学校の教官や用具係に従事しています」

 同様に、一般企業にも中国人スパイの脅威を恐れる動きがあった。

「日本企業に潜り込む中国人には、特許や業務ノウハウを盗むことを目的とする産業スパイが多い。潜り込んだ企業の中国法人と競合するような商売を平気で始めるよ。医療、家電、通信なんかの社会インフラに関わる企業が狙われやすい」(X氏)

 国際スパイの得意技は、自国の美女が仕掛ける「ハニートラップ」だ。このケースでいえば、同僚という近しい立場で日常的に接し、手練手管で日本人男性と関係を結び、手玉に取っていくという。日本人がこのワナにはまる理由として、国際ジャーナリストの村上和巳氏は日本と海外の「仕事観」の違いがあると指摘する。

「主に欧米などの海外では、職場結婚は慣習的にご法度のところも少なくない。社内規定で禁止する会社もあるくらいです。ビジネスライクという言葉があるように、海外では公私混同はよくないものと捉えられています。反面、日本では職場結婚は当たり前。そんなアットホームな国民性の隙を狙われるんです」

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