ロボットが客からの酒の注文を受けて、実際に作り、提供する。そんなロボット居酒屋が池袋にオープンした。
ロボットを導入したのは老舗居酒屋で知られる「養老乃瀧」。池袋に展開する「一軒め酒場」の店舗内部に、「ゼロ軒めロボ酒場」を1月23日にオープン、3月19日までの約2カ月間、実証実験として営業する。
提供されるメニューは「ロボ生ビール」「スコッチロボハイボール」「ロボレモンサワー」などの6品だ。「桃色ロボ想い」なんてものもある。料金は一律500円。
注文はさすがにスタッフからQR付きチケットを購入して、ロボットの前にあるQRコードリーダーに読み取らせるというメカニックな方法で行うのだが、驚くのは、AIを用いてロボットが客の性別や年齢、表情などを読み取って、話しかけたり手を振るなどするところ。さらには客のリアクションも識別して、「笑顔」と「売上」を評価ポイントとして学習し、接客スキルが上がっていくのだとか。
ネットでは早速行ってみたと動画がアップされていて、アーム型のロボットが「う〜ん、とっても美味しそうに出来た」などと自賛した後、「出来上がりました〜」とドリンクが提供される様子が確認できる。提供時間はビールで40秒、ハイボール・サワー・カクテル類は100秒で、作業にかかる時間も人間がやるのと特に変わりはない。
これにより人手がかからなくなり、人が働くのは開店と閉店、食材補充などで、1日当たり0.1〜0.3人で店舗が運営できるという。むしろ接客態度に腹を立てる必要もなければ、もちろん「バカッター」店員になることもない。人手不足が深刻な飲食業界、店側にとっては人手不足解消だけでなくトラブルも減って一挙両得かもしれない。
(猫間滋)