新型コロナよりも怖い?アメリカでインフルエンザが爆発的に流行中!

 コロナウイルスによる新型肺炎の患者数が日増しに激増している。中国の衛生当局によると中国国内の感染者数は2月2日時点で1万7205人、死者は361人となっており、もはやパンデミック(爆発的感染)であることは疑いのない状況となっている。

 日本国内でもヒトからヒトへの感染が確認され、マスクや消毒液が爆売れするなどコロナウイルス対策が拡大。そのおかげで今冬に猛威を振るっているインフルエンザへの予防に繋がる副次効果も期待されているが、太平洋を渡ったアメリカではそのインフルエンザが大変なことになっているというのだ。

「米保健福祉省の疾病予防管理センター(CDC)では、今冬のインフルエンザ感染者数を1500万〜2100万人、インフルエンザ脳症などによる死者数は8200〜2万人との見積もりを発表。すでに37州と地域で発生レベルが“高”となっており、今後さらに増えると予測されています。今年に入って最初の2週間だけで死者数が5000人に達したとの報告もあり、アメリカではコロナウイルスよりもインフルエンザ対策のほうが急務となっています」(アメリカ事情に詳しいライター)

 そんなアメリカに対して日本では、コロナウイルス騒ぎによりインフルエンザの話題はすっかり聞かれなくなった。しかし歴史的に見るとインフルエンザは恐ろしい疾病だというのだ。前出のライターが続ける。

「世界史で習う『スペインかぜ』は、第一次世界大戦中の1918〜19年に巻き起こったインフルエンザのパンデミック。感染者は5億人、死者数は5000万〜1億人と見積もられており、これは戦争や自然災害などを含めたあらゆる厄災の中で、史上最大級の惨事となっています。日本では39万人、アメリカでは50万人が亡くなり、これは現在の人口に置き換えると89万人と156万人に相当するとんでもない人数。今回の流行はスペインかぜに比べると規模は小さいものの、インフルエンザは最悪レベルの厄災であることは覚えておくべきでしょう」

 アメリカ旅行の予定がある人は「コロナウイルスから離れられる」と油断しないほうがよさそうだ。

(北野大知)

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