「セーラー服ドラマ」35年の傑作選(4)「高校教師」は観月ありさから桜井幸子に変更でヒット

 野島伸司脚本の「高校教師」(93年、TBS系)は、教師と女子高生の禁断の恋だけでなく、“近親”や“無理やり”の過激映像も取り込み、最終回で33%の高視聴率を記録した。教師は真田広之、そして生徒の二宮繭を桜井幸子が演じた。

「長袖の白いセーラー服を着こなし、あの当時、日本で一番セーラー服が似合う子じゃないかと思いました。もともとは観月ありさが演じる予定だったそうですが、結果的に桜井のピュアな感じのほうが合っていた。ドラマのテーマである『禁断』には、セーラー服がよく似合うんだなと実感しましたね」(漫談家・ユリオカ超特Q氏)

 ユリオカ氏は続けて、奥菜恵がヒロインを演じた「若葉のころ」(96年、TBS系)にも言及。

「女子高生感がありましたねえ。小柄な彼女はセーラー服に上にセーターを着て、小動物のように愛らしかった。残念ながらその後の漏洩写真でイメージが堕ちましたが(笑)、逆に言えばセーラー服とは男たちにとって聖なるものであり、どんな可愛い子でも永遠に似合うものではないということを教えてくれたかもしれません」

 21世紀に入ると、セーラー服ドラマはさらにジャンルの広がりを見せる。不治の病に侵された女子高生を沢尻エリカが演じ、視聴者の涙をしぼったのが「1リットルの涙」(05年、フジテレビ系)だ。映画「パッチギ!」(05年)に続き、沢尻を女優として認知させたドラマでの出世作と呼べる。

「うっすら茶髪のお下げ髪に、白いセーラー服がハマるハマる。当時19歳で、色素がちょっと薄めの透き通るような肌で、脚も細い。19年の沢尻の薬物事件で、逆にこのドラマが『可愛すぎた、最強!』と再評価されています」(芸能評論家・織田祐二氏)

 沢尻の「パッチギ!」も真木よう子など伝説のキャストだったが、人気コミックをドラマ化した「ドラゴン桜」(05年、TBS系)もまた、若き日の精鋭ぞろい。女優陣には新垣結衣、サエコ、長澤まさみが並んだ。

「三者ともに甲乙つけがたい制服姿。新垣はほかにも『ポッキー』のCMなどで制服姿は披露しているが、フレッシュさという意味では、17歳当時の本作が一番ですね」(前出・織田氏)

 20年7月期には「ドラゴン桜」の続編に長澤が登場するとも報じられており、こちらも楽しみだ。

エンタメ