12月10日、EAFF E-1サッカー選手権の日本対中国の試合が行われた。試合は2-1で日本が勝利を収めたが、試合中に中国の選手が悪質なラフプレーを仕掛け、後味の悪さばかりが目立った。
問題のプレーは前半31分、ハイボールの競り合いで起きた。中国のDFジャン・ジーポンがボールを奪おうと左足を高く上げると、日本の橋岡大樹の頭部を直撃した。橋岡は大きなケガを追うことはなく、続けてプレーしたが、あわや大怪我という危険なプレーだった。ジャン・ジーポンにはイエローカードが出されている。
このプレーに対してネットでは「危険すぎるだろ。殺人キックだ」「中国またかよ。国際大会に出てくるなら、それなりのマナーを身に着けてこい」と厳しい意見が上がり、世界のサッカーファンからも「スポーツに対する侮辱」「レッドカードにしか見えない」という旨のブーイングが起こっている。中国のメディアも批判的な書き方でラフプレーを報じた。
「中国のサッカーはかねてからラフプレーが多く、『カンフーサッカー』と揶揄されています。特に08年の東アジアサッカー選手権(現在のEAFF E-1サッカー選手権)での中国はひどいものでした」(スポーツ紙記者)
同大会の中国戦で、ボランチの鈴木啓太は中国選手からのど輪を仕掛けられている。また安田理大はゴールキーパーともつれた後、このGKから飛び蹴りを食らっている。どちらもとてもサッカーとは思えないプレーだ。
「この試合は反日感情が強い重慶で行われ、日本に対して敵意をむき出しにする観客も多く、スタジアムは異様な雰囲気でした。そのせいで中国選手が勝とうとするあまり暴走してしまったとも考えられます。ですが、そうだとしても彼らのプレーは許されるものではありません。中国メディアも『ルールの講習会を受けろ』と自国の選手に対して厳しい論調でした。その後、中国のサッカー協会は、W杯の出場常連国になるにはマナーの向上が不可欠と考え、選手たちにラフプレーをやめるよう指導しているんですが、あまり成果はないようです」(スポーツライター)
11年経った今もカンフーサッカーを披露した中国代表。中国3000年の歴史を受け継いで誕生したスタイルは、11年やそこらで変わることはないということなのか。