数年前から人気が広まっている麻辣湯(マーラータン)。大阪市内でも今年に入ってから9店舗がオープンし勢いをみせている。
麻辣湯は、中国発祥の春雨や野菜などの具材を煮込んだスパイシーなスープ料理。花椒や唐辛子による辛さとシビれる味わいが特徴で、好みの具材を自由に選んで楽しめる。日本では2019年ごろから注目され始め、SNSで写真や動画がシェアされるようになり、若者を中心に人気が拡大。特に若い女性を中心に人気が集まった。
麻辣湯の代表的な人気店といえば、2007年、東京・渋谷に1号店をオープンした薬膳スープ春雨専門店「七宝麻辣湯」だろう。関東圏では20店舗以上展開している同店だが、今年に入ってから大阪に初進出。3月に「NAMBAなんなん店」、5月に「京橋コムズガーデン店」がオープン。さらに6月中には「梅田EST店」もオープン予定だ。
同店の「麻辣湯」は、鶏や牛をじっくり煮込んだスープに、白豆蒄(びゃくずく)や肉桂(にっけい)、花椒、羅漢果(らかんか)など30種類以上の薬膳スパイスを配合。毎日店舗で仕込むスープは旨みと香りが特徴で、鹿児島県産さつまいもと北海道産ジャガイモから作られた春雨がスープと相性抜群だ。
「麻辣湯の店舗はいずれも行列店になっています。人気を集める理由には、具材を自分で自由に選べること、自分のカスタマイズをSNSで紹介しあって話題になりやすいこと、ヘルシーで低カロリーであること、辛さに中毒性があることなどがあるとされます。また、出店ラッシュの背景には、スープさえ用意すれば、本格的な調理技術は必要ないので、店舗を拡大しやすいという点があるようです」(情報誌ライター)
関西での麻辣湯の出店はまだまだ増えそうだ。
(鈴木十朗)
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