豚骨ラーメンの人気店として多くのラーメンファンから支持されている一風堂。同社ホームページによると、国内145店舗のほか、海外15カ国に展開中だが、なかでも日本に次いで多い23店舗を営業しているのがタイだ。
なんとタイでは同国限定の一風堂のカップ麺を販売。店舗だけでなくこちらも人気とか。
ラインナップは「一風堂 赤丸博多とんこつ」と「一風堂 白丸博多とんこつ」の2種類。価格は各30バーツ(約136円)で日清食品の現地工場が製造している。ただし、タイのカップ麺の相場は10-15バーツ(約45-68円)のため、ちょっと割高な印象がある。筆者はバンコク滞在中、現地のセブンイレブンをほぼ毎日訪れていたが、実際に購入している人を何度か見かけた。
ちょうど某日のお昼、購入していたタイ人女性のファムさんは日本のラーメンが大好物。しかし、お店は高いのでたまにしか行けないと明かした上で、「カップ麺なら値段的にも我慢せずに食べられます。タイで売っている他の商品より美味しいし、高くても満足。味も本物の豚骨ラーメンと変わらない」と絶賛する。
実は、日本人駐在員の間でも人気で、「夜食用に何個も買い置きしてます(笑)」とは石田幸也さん(仮名・40歳)。また、昼食として時々食べるという同じく駐在員の山本伸明さん(仮名・36歳)も「麺の量は少ないけど、タイもコンビニにおにぎりが売ってるからそれと組み合わせるとちょうどいい」と話す。
パッケージには漢字で「一風堂」とデカデカと書かれているが、商品に関する基本的な表記はタイ語。そのため、物珍しさからお土産として購入する日本人観光客もいるそうだ。
タイもカップ麺は人気だが、種類が少ないのが難点。日本では当たり前のようにある人気ラーメンのカップ麺は、一風堂くらいしかない。現地に進出しているラーメン店は多いため、タイでカップ麺を商品化すれば二番煎じでも十分ヒットしそうな気もするが…。
なお、一風堂は日本でもセブンプレミアムから「一風堂 赤丸新味博多とんこつ」(税込み354円)がセブンイレブンなどで販売中。タイの一風堂のカップ麺と食べ比べをしてみるのも面白いかもしれない。
(高島昌俊)
※画像は、タイで販売されている一風堂のカップ麺