大阪・関西万博が開催される2025年、大阪観光局は「インバウンドで1500万人達成を目指す」とぶち上げた。昨年の約980万人をはるかに上回る訪日客で大阪の財政は大いに潤うはずだが‥‥。金が集まるところに犯罪あり。巨額のインバウンドマネーに群がるアウトローの荒稼ぎ手口を暴露する。
インバウンド景気に沸く大阪の街。水面下では、違法ビジネスに手を染める不埒な在日外国人がいるのも事実だ。
在阪の全国紙社会部記者が顔を曇らせる。
「外国人観光客をターゲットにした違法ビジネスの代表格は、今も昔も違法民泊や白タクです。どちらも母国語のアプリを通じて行うため、警察当局も追跡が非常に困難で、悲しいことに、常に後手を踏んでいる。自治体の認可を得ずに運営する違法民泊の場合、近隣からクレームが寄せられ、警官が立ち寄ってはくれますが、当人たちに聞き取りをしても、『友人だから』とのウソで逃げ切られてしまうのが現実です。同じように白タクも高級ミニバンの送迎車が関西空港で列を作っていますが、こちらも堂々と外国人観光客を乗せていきますからね」
違法民泊や白タクのほとんどが外国人経営で、同郷の観光客を得意先として、本国のアプリで集客する。
在日外国人が外国人観光客を相手に、違法と知りながら莫大な収益を上げるビジネスが横行し始めているのだ。観光立国を目指す我が国に、非常に大きな問題を投げかけているのである。
それは、ホテルやタクシー業界の不利益にとどまらない。違法なビジネスだから当然、納税することはない。道路などのインフラや観光資源の恩恵にあずかり、利益のみを享受する。違法に得た金によって、さらに事業を拡大させていくのが厄介な点だ。とある中国人経営者が違法戦略の一端を明かす。
「日本人を騙したら警察が動くからネ。だから、私たちは観光で来た中国人とビジネスをする。儲けたカネ? 日本のビジネスホテルや工場を買う人が多いヨ。裏で儲けて、日本の会社を買って表に出てくる」
成長速度は桁違いで、日本国内に6000戸の民泊を所有する30代の中国人起業家もいるそうだ。その大半が違法民泊で、トンデモない利益を生み出しているという。
詳しく聞けば、歓楽街から最寄りのエリアでありながら、格安で賃借できるマンションを見つけたらしい。それが風俗ビルの空きテナントだ。風俗人気も下降線をたどり、個人名義の不人気ホテヘルが相次いで廃業。その隙間を狙ったのが違法民泊業者で、風俗ビルという環境面にも不平はないそうだ。
「現行の条例では新規のホテヘルの開業は不可。一度テナントが空いてしまうと、なかなか埋まりません。マンションの所有者も家賃収入は欲しいので違法民泊とわかっていて目をつぶっている状況です」(風俗代理店の営業マン)
違法民泊といえば東京・中央区の晴海フラッグが話題となったが、大阪でも同じように電気メーターなどに“謎のキーボックス”が設置されている。利用者は暗証番号を入力し、そこから宿泊先の鍵を取り出す仕組みで、人の出入りが多い風俗ビルは、違法民泊の隠れ蓑として好都合なのだ。
(つづく)