「チャット相談を受けるだけで報酬」大ウソで26人が逮捕された「ニセ副業サイト」を見破るキーワード

 近頃は物価が上昇していることもあり、スマホや在宅で気軽にできる副業を始めたいと考える人は多いようだが、そんな人をターゲットにした詐欺事件が発生した。

 警視庁などは6月11日、ニセの副業サイトを運営し現金をだまし取ったとして、特殊詐欺グループ幹部ら男女26人を詐欺容疑などで逮捕したと発表。

 容疑者らは、「チャットで男性の相談を聞くだけで報酬がもらえる」などとうたうニセの副業サイトを運営。去年、40歳の女性が仮登録すると、会社員を名乗る男性から「職場で女性社員の扱い方に悩んでいる」と相談が。女性はその相談に乗ったが、実はこの相談者はサイト側が用意した「サクラ」だった。

 その後、相談者から報酬を受け取るために個人情報を交換しようとすると、サイト運営側から「正規会員の登録が必要です」との連絡。女性は会員手続き費用として3回にわたり合計約40万円をだまし取られたという。

「副業に関心のある若い女性・主婦層が狙われています。被害者は全国で約8600人、被害総額は約19億円とみられ、警視庁などがすでに把握している被害者約100人はすべて女性で、約7割が30代以下といいます」(夕刊紙記者)

 こうしたサイトは「詐欺サイトではないか」との口コミが出回るたびに数カ月単位で閉鎖や開設を繰り返しているというが、対策としてはどんなポイントがあるのだろうか。

「もちろん全てが詐欺サイトではありませんが、“誰でも簡単に”“スマホひとつあれば”といったハードルを下げる言葉がやたらと並ぶサイトは要注意。さらに登録しようとする副業サイトがあれば、事前にサイト名、運営会社について検索して信頼性を確認するべきです。また詐欺サイトに共通しているのは、報酬を受け取る前に、高額な登録料やコンサル料などいろんな名目で支払いを求められる点。こんな請求をされた場合は詐欺を疑ったほうがいいでしょう」(同)

 世の中、簡単に稼げるうまい話はないということだ。

(鈴木十朗)

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