X(旧Twitter)ユーザーが岸田裕子内閣総理大臣夫人にカンカンだ。
首相官邸の公式Xアカウントが12月17日に投稿したのは、この日都内で行われた日本ASEAN(東南アジア諸国連合)友好協力50周年特別首脳会議パートナーズ・プログラムでのある一幕。この催しを主催したのは、岸田文雄内閣総理大臣の妻である岸田裕子夫人だ。投稿には「各国首脳の配偶者の方々に、茶道をはじめとした日本文化を体験していただき、友好を深めました」と記されており、日本のファーストレディーとしての務めを立派に果たしているように思えるのだが、同時に投稿された画像が物議を呼んでしまった。
「投稿された画像には、各国首脳夫人たちが茶道を体験する様子が収められていました。広々とした畳敷きの和室に座る女性達は、茶器を手に持ち、まさに茶道の心得を感じている最中だと言えます。画像には通訳を含む10人の女性が写っていますが、目立つのは白い着物を着た女性です。カメラに背を向け、客人達に茶道を教えているようにも見えます。Xユーザーは1人だけ着物を着ているこの女性を、主催の裕子夫人だと勘違いした上で、着物姿の女性が畳の縁を踏んで座っていることに怒り心頭に。同投稿には《畳のヘリは踏むものじゃありません。この写真は日本文化を広める上でも不適切》《岸田夫人、和装なりの立ち振る舞いをお願いします。畳の縁を踏むのは無礼》《畳のヘリは踏まないのがマナー。これを撮影してアップするまでに誰も指摘しないなんて、日本文化を紹介どころではないでしょ》などと批判コメントが殺到しました」(週刊誌記者)
しかし本当の裕子夫人は着物姿の女性の左側に写っており、畳の縁を避けて座っている。そもそも、“畳の縁を踏んではいけない”というのは、畳の上を歩くときのマナーであり、縁の上に座ってはいけないということではない。茶道には膝から下を畳につけた状態で移動する膝行という動作があるが、この際も畳の縁を膝で踏むことになる。畳の縁は傷みやすいため、極力避けて座るのが好ましいという見方もあるが、必ずしも踏んではいけないというルールではないのだ。
本当の裕子夫人はベージュのワンピースに黒いジャケットを羽織った装いで参加していたのだが、X民は着物を着ている女性を裕子夫人だと思い込んでしまったのだろう。同日、毎日新聞が報じた岸田内閣の不支持率は過去最高の79%を記録。勘違いで夫人をバッシングしてしまう程に、岸田総理に不満を感じるネット民が多いのかも。
(浜野ふみ)
※写真は首相官邸公式サイトより