帝国データバンクが全国の大手コンビニや百貨店、スーパー、洋菓子店など100社で販売されているクリスマスケーキの価格を調査した結果、今シーズンは4468円と昨年と比較しても大幅に値上がりしていることが分かった。
「今年は砂糖や牛乳の他、エッグショック以降も高止まりを続ける鶏卵や猛暑の影響で収穫量が落ちているイチゴも高騰しており、クリスマスケーキの価格に直撃しています。今年は昨年に比べて325円、7.8%の値上がりとなっており、一昨年に比べると529円、13.4%と1割超も高くなっているのです」(フリーライター)
しかし、価格が高騰する中でも今年のクリスマスケーキは飛ぶように売れるかもしれない。BIGLOBEが4日に発表した「2023年冬の生活とお金に関する意識調査」によると、今年のクリスマスは「出費をある程度想定している」と回答した人が約5割となり、「今年はコロナ禍よりお金を使うと思う」と回答した人は20代で30.8%、30代で23.2%、40代で20%、50代で15.6%いることが明らかとなり、「クリスマスケーキを買う・食べる」と回答とした人は全世代で過半数を超えているのだ。
「4年ぶりに行動制限がないクリスマスになりますから、若い世代を中心に今年こそは盛大に楽しみたいという人も多いでしょう。ただ、メーカー側もそんなことは百も承知で、今年のクリスマスケーキは原材料費の高騰分を上乗せした以上の強気の値付けにしているところが少なくないと見られています。25日の当日夜には半額以下で投げ売りされるのがクリスマスケーキの常で、廃棄費用を見込んで価格に転嫁されているとも言われていますが、メーカー側もこれまで燃料費・材料費・人件費高の三重苦の中、顧客離れを懸念して商品を値上げできないジレンマの中にいましたからね。年1回のイベントでなんとか元を取りたいという事情もわかります」(フードジャーナリスト)
消費者からすると、必要以上の値上げは勘弁してもらいたいが。
(小林洋三)