テレビ朝日の玉川徹氏がまたもや吠えた。
8月29日放送の「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)では、韓国・釜山で開催される野球U-18ワールドカップに参加する日本代表チームについて触れ、混乱の日韓関係に配慮した高野連の判断でチームの着用するポロシャツからJAPANの文字や日の丸を外した一件を詳報した。
この件では各方面から高野連に抗議が殺到。番組でもコリア・レポートの辺真一編集長が「日の丸を外したというのは過剰反応」と指摘していたほか、自民党の武田良太元防衛副大臣が党の会議において「自ら日の丸を外すのなら、試合に参加しなくてよい。そんな気概では勝てない」と批判していたことも紹介。その一方でコメンテーターの高木美保は「(ロゴ等を)外したことは忖度ではなく、積極的な平和的な友好の態度ではないか」との見解を示し、多様な意見が交わされる形となった。
ここでコメンテーターの玉川氏は、武田元副大臣の発言に対して「学徒出陣か!」と猛反発。政治家こそがスポーツに政治を持ち込んでいると糾弾の構えを見せた。その上で「(U-18代表は)日本人を代表して行ってるのであって、日本という国家を代表して行ってるわけじゃない」との見解を示し、「日本人と国家というのを混同しないでほしい」と発言していた。この主張がはらむ大きな問題について、スポーツライターが指摘する。
「ご存知のようにラグビーでは外国人でも日本代表になることができ、高校の日本代表チームにもトンガからの留学生など外国人がいます。もしラグビーの大会で今回と同じような問題が起こっていたら、それでも玉川氏は『彼らは国家を代表しているのではなく日本人代表』だと言えるのか? それとも『野球とラグビーでは事情が違う』とでも言い訳するつもりでしょうか」
競技が違っても、日本代表チームが日の丸を背負って戦うことに変わりはない。ところが玉川氏は今回の野球U-18代表については、「日本という国を代表するものではない」との見解を示している。
「玉川氏は、ラグビー日本代表チームは何を代表していると考えているのでしょうか。外国籍の日本代表選手は、世界中の国の中から桜のジャージに袖を通して戦うことを選んでくれたのであり、まさに日本という国を代表しています。ところが玉川氏は日本代表チームに“日本人”という考え方を持ち込んだ。さすがの玉川氏でも今回の論理は無理筋であり、単に自民党議員の発言に噛みつきたかっただけでは?と感じましたね」(前出・スポーツライター)
玉川氏の発言は、他のスポーツ関係者に波紋を広げているようだ。