11月13日、大みそかに放送する「第74回NHK紅白歌合戦」の出場者を発表したNHK。故ジャニー喜多川氏の性加害問題を受け、「SMILE-UP.」(旧ジャニーズ事務所)所属タレントの名前はなかった。旧ジャニーズ事務所のタレントが出場しないのは、1979年放送の「第30回紅白」以来、44年ぶりとなる。
NHKの稲葉延雄会長は9月の定例会見で、旧ジャニーズ所属タレントの新規の出演依頼を当面行わないとし、「紅白」も同様だと述べていた。
旧ジャニタレが全員落選となった23年大晦日の「紅白」について、SNS上では《誰も出ないのか、視聴率下がるね》《今年の紅白は見ません》《ジャニーズがいないのは寂しすぎる》などと、不選出を嘆く旧ジャニーズファンのコメントが相次いだ。その一方、《ジャニーズがゼロでよかった。カウコン配信お願いします》《紅白よりカウコンのほうが重要》《カウコンで紅白に対抗!》といった声も少なくなかった。
カウコンとは、「ジャニーズカウントダウンコンサート」の略。ジャニタレが大みそかから元日にかけて行う年越しライブのことだ。14年を除いて98年から22年までフジテレビ系列で放送されたが、23年はライブが開催されたとしても放送しないことをフジが発表している。
11月2日配信の「スポニチアネックス」では、23年大みそかのカウコンが東京ドームで開催される方向で調整していると報じた。
「現時点でカウコンの配信は決まっていませんが、もし配信されるとすれば、時間帯によっては『紅白』の脅威になります。カウコン開始は例年23時ですが、生中継は『紅白』が終了する23時45分からでした。仮に23時からの配信が決定すれば、紅白の視聴率に影響する可能性があります」(テレビ誌ライター)
ジャニ抜きの「紅白」で懸念されるのは、やはり視聴率だ。22年大みそか放送の「第73回紅白」は、トリを含むヤマ場がある第2部の平均世帯視聴率は35.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区。以下同)。2部制となった1989年以降、過去最低だった21年の34.3%から1.0ポイント増えたが、過去2番目の低さだった。
「カウコン視聴者が爆発的な伸びを見せ、『紅白』第2部の視聴率が低迷した場合、旧ジャニーズの〝勝ち〟といえます。ファンも〝それ見たことか〟と胸がスッとするはず。NHKは赤っ恥でしょう。大みそかは旧ジャニーズの逆襲が始まる日になるかもしれません」(前出・テレビ誌ライター)
カウコンの配信が決まるか。それが鍵を握りそうだ。
(石田英明)