日本テレビ系列の日本海テレビジョン放送(鳥取市、鳥取・島根県で放送)で、元経営戦略局長(11月27日付で懲戒解雇)が約1118万円を着服していた件。
「この元局長はその要職にありながら、14年から今年にかけての10年間で、会社の売り上げ853万円、『24時間テレビ』の寄付金264万円を着服。寄付金に関しては、集まった募金を金融機関に運ぶまでに一旦社内に保管していたところから、周囲の目を盗んでは札を引き抜いていたといいます。長年にわたって発覚しずらい方法をとっており、ましてや『善意』の寄付金を『飲食やスロット』に使っていたというから、悪質この上ない行いです」(全国紙記者)
さらに聞けば、着服が始まった14年は経理部次長、17年からは経理部長を務めていて、金を保管していた金庫の鍵を開けられる立場にあったというのだから、極めてタチが悪い。このニュースを受けて日本海テレビには苦情が殺到、SNSでは24時間テレビのキャッチフレーズにちなみ、「愛は地球を救う、金は懐を潤す」「愛は社員の懐を潤す」「金は人を狂わす」などとイジられ放題だ。
もともと24時間テレビはチャリティー番組なのに、毎年ジャニーズ事務所丸抱えの番組制作をしており、出演者のギャラや派手にかかっているであろう製作費について批判の声があがっていた。ましてや今年は、故ジャニー喜多川氏の性加害問題が勃発したためジャニタレの出演が見送られると思いきや、ほぼ例年通りの番組作りを“強行”。そこにきての「寄付金着服」なので、日本海テレビはもとより24時間テレビを制作・放送している日本テレビまでもが袋叩きにあっているのだ。
「日本テレビと日本海テレビは一字違いなので、日本テレビでの不祥事と勘違いした人も多かったようです。日本海テレビはHPのトップに謝罪文のリリースを掲載。キー局の日本テレビも重く見て、謝罪コメントを発表しています。また、チャリティーを運営する公益社団法人『24時間テレビチャリティー委員会』もHPにお詫びを掲出しているのですが、その中には委員会を構成する民放31社を挙げて『再発防止に努めて参ります』とあり、これには『まだ24時間テレビを続けるつもりなのか』と首を捻る意見もありました」(同)
日本海テレビのキャッチコピーは「いまを伝え、未来を創る。」。だが、いまある現状を伝えたら、24時間テレビの未来は創るどころか打ち切りに近づきそうだ。
(猫間滋)