このニュースには、学生野球の指導者も注目していた。
日本時間9月7日、MLB公式サイトは、DeNAの今永昇太が今季終了後にポスティングシステムで「メジャー移籍を目指す」と伝えた。
「同サイトの書き出しは、WBC米国戦での今永の好投についてでした。記事から察するところ、今永はWBCで米国の野球ファンにもしっかり認知されたようです」(在米ライター)
DeNAは選手のMLB志望を応援している。三浦大輔監督も「相談には乗るが、最終的な判断は自分ですべき」という考え。MLB公式サイトの情報が本当なら、DeNAのエース・今永は今シーズンが見納めとなりそうだ。
この一報を受けて「だからか…」と、在阪球団の某スカウトが妙に納得したような表情を浮かべていた。
「昨日(6日)、神奈川大学連盟のリーグ戦が開幕しました。会場となった横浜スタジアムには11球団のスカウトが訪れていました」(アマチュア野球担当記者)
DeNAのスカウティングチームの一行も、もちろん確認されている。お目当ては桐蔭横浜大の好左腕・古謝樹(こじゃ・たつき)だ。
「真っ直ぐは140キロ台後半。最速は153キロと報じられていますが、スライダー、カーブ、チェンジアップなどの変化球でもしっかりストライクが取れるピッチャーです。『総合力が高い』と評価するスカウトが多いですね」(前出・記者)
この日の古謝はスカウト団の視線が気になったのか、6回4安打2失点と調子はイマイチだった。しかし、好左腕が地元にいるとなれば、「今永の後継者」としてDeNAが指名してくる可能性は高い。
「今秋のドラフト会議では、社会人、大学生に好投手が多いと言われています。DeNAが今永の挑戦を応援できるのはそのせいかもしれません」(球界関係者)
今永はまだ何も語っていないが、球団のロッカールームのテレビではMLBの試合が流されている。今永も大谷翔平、千賀滉大らの活躍に触発されているだろう。
(飯山満/スポーツライター)