日本マクドナルドは今月21日から9月1日までの12日間、「マックフライポテト」を最大34%値下げして販売するキャンペーンを開始した。同社は「より多くの方に手に取っていただくため」と説明するが、大人気定番商品をこのタイミングで値下げした本当の狙いとは?
「特別価格で販売されるのはマックフライポテトのMサイズとLサイズで、それぞれ通常価格330円と380円で販売されているものが、250円と最大で130円の割引となります。なお、マックフライポテトは今年の1月と、7月には都心価格導入店で相次いで値上げされたばかりだったため、大幅値下げにはSNSなどで歓喜の声が上がっています」(ネットライター)
今回のキャンペーンは集客のためと見られているが、今月10日に発表された日本マクドナルドホールディングスの2023年12月期第2四半期(23年1月〜6月)の連結業績では、本業のもうけを示す営業利益が約180億円と同期としては過去最高を記録している。そんなタイミングでわざわざ定番商品を値下げしてまで集客する必要があったのだろうか?
「日本マクドナルドでは20年7月から今年の7月まで既存店売上高が37カ月連続で増収を続けていて、コロナ禍であっても、また昨年の3月と9月、今年の1月、7月と実質4回の値上げを行っているにもかかわらず、驚異的な売上を見せているのです。ただ、今年2月から既存店客数は6カ月連続で前年同月を下回っているというデータもあります。今年は『春のてりやま』や『平成バーガー』『ハワイやんバーガーズ』など期間限定商品がヒットしましたが、もし限定がハズレた時にこの客数では…と危機感を覚えているのかもしれません」(経営コンサルタント)
売上が好調なうちに次の手を打つ日本マクドナルドは、さすがと言うほかない。
(小林洋三)