東京大空襲は…「ワイド!スクランブル」の戦争アンケートに列島激震のワケ

 戦争の悲惨さを後世にどう語り継いでいくべきか、真剣な議論が必要だ。

 終戦記念日の8月15日、ニュースや情報番組は戦争をテーマにした企画をこぞって放送したが、中でもテレビ朝日「ワイド!スクランブル」で公開された衝撃のアンケート結果が日本列島に波紋を広げている。

「番組では『終戦から78年 若者の意識変化』として、10代後半7000人以上を対象にしたインターネット調査を紹介。その中で、戦争末期のアメリカ軍による東京大空襲について『東京大空襲で落とされた爆弾は?』という設問がありました。選択肢には『焼夷弾』『中性子爆弾』『核爆弾』の3つがあり、もちろん正解は焼夷弾なのですが、アンケートの回答は焼夷弾61%、核爆弾24%、中性子爆弾15%というもの。この結果に一定以上の年代の人は、絶句してしまったようです」(週刊誌ライター)

 驚いた理由は、核爆弾と選択した若者が24%もいたこと。核兵器の一種である中性子爆弾については「答えが分からない人が馴染みのないものを選んだ」とも予想されるが、毎年8月6日に広島、9日に長崎で原爆死没者慰霊祭と平和式典が行われている日本にあって、東京に核爆弾が落とされたと勘違いしている若者が4人に1人もいるという事実はやはり衝撃だ。

 一部には「若者が何も知らないぐらい戦争と縁遠くなった」という前向き(?)な評価もあったものの、現政権になってから防衛費が過去最大になったり、アメリカからの大量の兵器購入が心配される中、「戦争の恐怖をきちんと語り続けなければいけない」と気持ちを新たにした人は多かったようだ。

 その意味からも、重要なアンケートになったと言えよう。

(山田ここ)

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