──優作さんの出演作以外でも、気にしていた当時のドラマは?
宮迫 「探偵物語」と同じくらい大好きだったのが「西遊記」(78〜79年、日テレ系)なんですよ。確か「西遊記Ⅱ」(79〜80年)になった時、猪八戒役が西田敏行さんから左とん平さんに代わって、すごいショックやった。「猪八戒=西田敏行」というイメージだったので。当時は憶測が飛び交いました。(共演者との)不仲説とか、西田さんが夏目さんにセクハラしたんじゃないかとか、そんなわけない(笑)。
実は(孫悟空役の)堺正章さんにかわいがってもらっていた時期があって、ご自宅にうかがった時に「当時の如意棒がある」って。その場にいたみんなのテンションが上がったんですけど、堺さんが2階から持って来られたのは劇中のやつじゃなくて、赤いテープを巻いた練習用のやつやった。その場では誰も言えなかったですけど「それやないんですよ」って(笑)。
──中村雅俊主演の一連の青春ドラマは?
宮迫 「われら青春!」(74年)や「俺たちの旅」(75〜76年)、「ゆうひが丘の総理大臣」(78〜79年、いずれも日テレ系)などは夕方の再放送で観ていました。でも、どれがどれなのか、はっきりとは覚えていないんですけどね(笑)。ちなみに雅俊さんは好きでしたけど、雅俊さんのせいで乳毛が切れなくなったことがあって。
──ン?
宮迫 輪っかのところの毛ですよ。一時期、紳助師匠から「乳毛を抜いたり、切ったりすると運命が変わるぞ」と言われていて。紳助師匠がなぜそれを言い出したかというと、雅俊さん主演のドラマか映画にさんまさんと2人でちょい役で出たことがあって、上半身を脱ぐシーンを前に楽屋で毛を抜こうとしていたら、雅俊さんから「ダメだよ。運命変わっちゃうよ」と言われたそうです。
──そんなことがあったの。
宮迫 それである時、雅俊さんが「行列のできる法律相談所」にゲストで来られたから、そのことを確認したら、ウソやったんです。冗談で言っただけやったんですって。でもそれまでは紳助師匠もすごく信じていたので、自分たちも言うに言えなくて。それが後輩たちにも受け継がれて、当時は本当にみんな乳毛がめっちゃ長かったですからね(笑)。
──あらら、乳毛を思い出す青春時代とは‥‥。
*週刊アサヒ芸能6月29日号掲載