「日本にはわかってないのかな」関口宏が政治家の世襲に言及も視聴者失笑

 岸田文雄首相の長男、翔太郎氏が6月1日をもって首相秘書官を辞職した。きっかけは、週刊誌で報じられた公邸での“大ハシャギ”宴会。その後、首相夫妻を含めた集合写真が流出したことで、改めて「世襲政治」の是非が問われている。

 6月4日放送の「サンデーモーニング」(TBS系)の「風をよむ」のコーナーでは、世襲が横行する日本の政界を振り返った。VTRでは、昨年に亡くなった安倍晋三元総理、衆議院議員で自民党副幹事長の福田達夫氏、さらに民主党政権で総理になった鳩山由紀夫氏ら、祖父の代から政治家を務める「世襲3世」の名前を挙げる一方、小泉純一郎元総理から地盤を受け継いだ小泉進次郎氏の「皆さんが当選させて初めて世襲は成立する」という過去の発言を紹介した。

「『サンモニ』が比較対象として取り上げたのはイギリス。19世紀後半から特権階級への不満が高まったことから、大部分の候補者は地元と縁の無い土地から立候補しなければならず、世襲に歯止めをかけているそう。実際、サッチャー首相の実家は雑貨店で、メイ首相の父親は牧師といった出自を紹介。日本では平成以降の歴代首相19人のうち、13人が世襲政治家という有様です。そう考えると、今後も翔太郎氏のようなお騒がせ後継者が出てくるでしょう」(メディア誌ライター)

「風をよむ」では、街の人の声として「知名度が高くて票が入るのは仕方ない」「政策を聞いたうえで投票したほうがいい」といった意見を紹介してVTRを締めくくり、スタジオでは関口宏がこう語った。

「今のVTRの中でもご紹介しましたけど、イギリスは厳しい措置を取って、なるべく世襲をさせないようにした。やっぱり弊害があったんでしょうね。そこはまだ日本にはわかってないのかな」

 コメンテーターからは「党は人の資質をチェックしていない」「多様な人が(政界に)入ってこない」「世襲は究極の既得権益者」といった批判があがったが、視聴者からは失笑の声が…。

「司会の関口宏さんは父に映画俳優の佐野周二を持つ“2世俳優”と知られています。佐野さんは『松竹の三羽烏』と言われ、70年代には息子である宏さんとCM共演を果たしています。なお、3代目にあたる知宏さんも俳優・タレントとして活動し、親子は同じ事務所に所属しています。もちろん、芸能人と政治家では世襲の仕方はまったく異なりますが、父親の知名度がプラスになっている点は同じ。そのためSNSでは《関口さんも世襲では?》《息子さんで3代目でしょ》などと辛辣なコメントが寄せられていました」(メディア誌ライター)

 とはいえ芸能界では実力が伴わなければ、2世も3世も生き残れない。政界の後継者をめぐるゴタゴタは勘弁してほしいものだ。

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