4月14日、ポケモンカード「スカーレット&バイオレット」シリーズの新拡張パック「スノーハザード」「クレイバースト」が発売され、各地の販売店には多くの購入希望者が殺到した。一部では警察が出動する事態に発展しており、今後は販売方法を変えなければ、さらなるトラブルを引き起こす可能性もある。
「ここ数年、人気が再燃しているポケモンカードですが、今回は人気キャラクターが登場することもあって発売前から注目を集めていました。そのため、発売前日からテントを用意して並ぶ人もいたようで、場所によっては600人以上が並ぶ販売店もあったといいます。発売開始後、すぐに商品は売り切れてしまい、現在は入手困難な状況となっていて、フリマサイトでは1枚20万円以上の価格で高額転売されているものもあるのです」(エンタメ誌ライター)
これを受け、ポケモンカードの運営が公式サイトで、品薄により「お買い求めいただけなかったお客様にはご不便をおかけし、心よりお詫び申し上げます」と謝罪。今後は生産体制の継続強化と不足商品の再生産と出荷を進めていくとしている。
しかし、ポケモンカードはコロナ禍の巣ごもり需要やアメリカの人気ユーチューバーの開封動画の影響などで世界的に価格が高騰し、カードを投資対象として取引する人もあらわれている。転売ヤーが必死で商品を確保しようと動いているのもそのためで、生産体制を強化するだけでは餌食になってしまう可能性もある。
「21年にはアメリカでポケモンカードを巡って客同士が小競り合いとなり、一方が拳銃を取り出す騒動になったことから、大手小売店がカード販売を一時停止する事態にまで発展しています。日本はそこまでの危険はないと思われるかもしれませんが、4月12日には東京・秋葉原のカードショップで被害総額100万円前後のポケモンカードが盗まれる強盗事件も起きていますからね」(フリージャーナリスト)
大きな事件が起きてしまう前に、インターネットでの予約制にするなど販売方法を見直す必要はあるだろう。
(小林洋三)