大手回転寿司チェーン「はま寿司」は4月7日、「文春オンライン」が報じた「使用期限切れ寿司ネタ提供疑惑」について、ルールの不徹底があったことを認めて公式ホームページ上で謝罪した。同社はガリの容器に直接箸を入れて“直食い”するという迷惑行為をした未成年に対し、謝罪を拒否して警察に被害届を提出するなど厳正な対応を行ったが、今回の問題では“身内”への対応に対して疑問視する声が相次いでいる。
「3月29日に『文春オンライン』がアップした記事では、『はま寿司 郡山堤店』の3人の従業員らが匿名で告発。使用期限のラベルの貼り替えがあったことや、他県の店舗にヘルプに行った際も同様の不正行為を見たことがあると証言しています。これを受け同31日、『はま寿司』の公式ホームページでは、当該店舗で検査を実施したが期限切れの寿司ネタを使用した事実は確認できず、保健所の立ち入り検査でも問題はなかったとし、『文春』の報道を全面的に否定していたのです」(フリーライター)
しかし、このたび、全従業員への調査を実施したところ「自社管理目標である『使用期限』が一部で守られていなかった」と改めて発表した。なお、「使用期限」とは消費期限を超えない範囲で独自に定めているものだといい、「一部の従業員の中で『多少の超過なら安全上も問題はない』との誤った認識があり、『食品ロスを削減したい』という考えで行いました」としている。
「ただ、『朝日新聞』によればラベルの貼り替えは数年前から行われており、『社員の店長は貼り替えを知らず、指示も出していなかったとしている』と報じている。つまり従業員が勝手に食品ロスの削減に使命を燃やしてラベルの貼り替えをしていたということになりますが、少々信じ難い部分もあります。また、『文春』の報道では従業員が他県のヘルプに出向いた際もラベルの貼り替えが行われていたことが伝えられていますが、リリースでは『どの店舗でも発生しうる事案として重く受け止め…』という表現にとどめている。今まで迷惑行為に厳正に対応していたのに、これでは『身内に甘い』と批判の声が上がっても当然かもしれません」(フリージャーナリスト)
ガリ直食いの迷惑動画拡散に続いて、使用期限切れ食材の使用発覚とは…。泣きっ面に蜂とはこのことかもしれない。
(小林洋三)