90年代に世間を賑わせた女子アナブーム。ニュースのみならずバラエティー番組でも脚光を浴びるようになり、芸能人の人気に匹敵するアイドルアナが各局で誕生した。そんな女子アナ黄金時代を彩った面々も今は50代。「熟れ頃美女アナ」となった彼女たちの今を追う。
女子アナ史上「最高の豊作年」と称されるのが、88年入社組。中でもナンバーワン女子アナとして君臨したのが、元日本テレビの永井美奈子(57)だ。
「マジカル頭脳パワー!!」「ビートたけしのお笑いウルトラクイズ」のアシスタントとしてお茶の間の人気を集める一方、92年には同局の藪本雅子(54)、米森麻美(享年34)とともに歌手ユニット「DORA」を結成。織田哲郎が作曲を手がけた「いつまでもそばにいて」でCDデビューも果たしている。
「永井は朝の情報番組『ジパングあさ6』でMCを務めていたのですが、旧社屋のあった麹町(千代田区)の道路沿い『マイスタ前』には、番組のオープニングの時、ナマの彼女を見られるとあって熱烈なファンがあふれかえっていた。最盛期は93年の春頃ですかね。まだ外も暗い朝5時過ぎから、200人以上のカメラ小僧が、永井の登場を待ち構えていました」(当時を知る日テレ関係者)
絶大な人気を誇っていた永井は、96年に同局を退社し、フリーに転身。01年にIT企業の社長と結婚して一男一女の母となり、フェードアウトしたかに思われた。
ところが今、再ブレイクに向けて全力アピール中だという。芸能関係者がその理由を語る。
「今春、一部メディアで夫との別居が報じられ、本人のインスタグラムでも『どん底に居る』と不穏なコメントを残している。まだ下の子が中学生ということを考えると、お金が必要なのは間違いありません。このところ現状打破に向けた動きを見せているんです」
その1つが今年、有吉弘行や指原莉乃が所属する太田プロの一員となったことだ。
「バラエティー番組への本格復帰に加え、彼女が狙っているのが『常連コメンテーター』のポジション。旧知のワイドショースタッフへの売り込みに勤しんでいます。さらにインスタでは、肩出しドレスで、バストの膨らみを強調した艶カットまで披露するサービスぶりです」(芸能関係者)
永井と同じく88年、フジテレビに入社したのが「花の三人娘」こと、有賀さつき(享年52)、八木亜希子(57)、河野景子(57)だ。八木は91年にウッチャンナンチャンの内村光良(58)との熱愛が発覚。担当していた「おはよう!ナイスデイ」で自分の熱愛を自らが報じる度胸のよさが話題となった。
フリーアナとしても活躍している八木だが、ここにきて女優としての注目度が急上昇中だという。
ドラマ関係者によれば、
「今春のドラマ『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』(TBS系)に出演していましたが、来年放送のドラマにも各局からオファーが殺到している。本格的女優デビューのきっかけとなった映画『みんなのいえ』(01年、東宝)にキャスティングした脚本家の三谷幸喜氏も『また八木さんと仕事がしたい』と常々言っています。あのにじみ出るような優しい人柄は、年を重ねるほど武器になる。今後は〝おばさん女優〟としての飛躍が期待できそうです」
対する河野は、95年に横綱・貴乃花(50)と結婚したが、18年に離婚。アナウンサーの経歴を生かし起業にも挑戦。目下、最大のライバルは後輩の加藤綾子(37)だ。
「河野は8年前から言葉の力や会話術が学べる『ことばのアカデミー』を運営していますが、加藤も19年に話し方のレクチャー本『会話は、とぎれていい 愛される48のヒント』(文響社)を出版。9月末で『Live News イット!』を降板して妊活に入るようですが、その一方で、話し方教室をビジネス展開させているとの噂もある。河野からしたら『客を持っていかれる』と、ライバル視しています」(テレビ関係者)
先輩後輩アナのバトルが始まりそうだ。
*「週刊アサヒ芸能」9月1日号掲載。(2)に続く