80年代に「軽チャー路線」を掲げたフジテレビは、女子アナのアイドル化を牽引。88年入社の「花の三人娘」を筆頭に、民放最強の「女子アナ帝国」を築いた。
87年に入社した中井美穂(57)は「プロ野球ニュース」でMCを担当し、女性スポーツキャスターの草分け的存在になるが、95年にヤクルトスワローズの古田敦也(57)と結婚して退社。その後はフリーアナとして活躍し、97年から「世界陸上」(TBS系)のMCを13大会連続で務めた。
そんな中井がドハマリしているのが舞台鑑賞だ。
「演劇、宝塚歌劇、ミュージカル、歌舞伎など、ありとあらゆる舞台に通暁している。業界全体でも中井ほど劇場に足を運んでいる人を見たことがないぐらい」(テレビ関係者)
今ではその趣味が仕事に直結している。
「タカラジェンヌがゲスト出演する『宝塚カフェブレイク』(TOKYO MX)の司会を03年から続けているほか、13年から読売演劇大賞の選考委員を務め、ネット媒体で演劇関係者へのインタビュー連載まで持っている。今後は舞台評論家としても活躍するのでは」(テレビ関係者)
中井と「平成教育委員会」で共演した小島奈津子(54)も、同局の女子アナ黄金時代を支えた1人だ。
97年には八木亜希子の後継者として「めざましテレビ」の2代目女性MCに抜擢され、フジテレビの朝の顔として活躍したのち、02年に同局を退社してフリーに転身した。
「『噂の!東京マガジン』(TBS系)の『やって!TRY』コーナーなど、多数の料理番組を担当した経験で料理の腕前はプロ級。周囲から『せっかくの能力を生かさないのはもったいない』とアドバイスされたこともあり、最近ではレシピ本を出したり、レストランをプロデュースするなど、本格的に飲食ビジネス進出を検討しているようです」(バラエティー関係者)
女子大生キャスターとして「CNNヘッドライン」(テレビ朝日系)などで活躍したあと、94年に鳴り物入りでフジテレビに入社したのが木佐彩子(51)だった。
00年に当時、ヤクルトスワローズ投手だった石井一久(48)と結婚。03年に退社し、晴れてフリーとなった。
「仙台の高級タワーマンションで暮らす様子などをインスタグラムに投稿していますが、アイドル人気は健在です。楽天・石井監督兼GMの奥さんとして選手や球界関係者と会うことも多いのですが、その都度サイン攻めにあっている。90年代後半に担当した『プロ野球ニュース』での初々しい美貌は、いまだ衰えていません」(スポーツ紙記者)
92年入社の西山喜久恵(53)は「生涯フジ」を嘱望されているという。同局の関係者が打ち明ける。
「昨年、佐藤里佳(55)がアナウンス職を離れたことで西山がフジの『最年長女子アナ』になった。彼女の持ち味といえば、誰からも好かれる人間性。スタッフや後輩からの信頼が厚いだけでなく、ナイナイの岡村隆史(52)などタレントからも頼られている。こうした側面から、上層部に『生涯フジテレビにいてほしい』とまで言われています」
アナウンス業は順調でも、実家の事情は一筋縄ではいかないようで、
「瀬戸内海に面した庭園が有名な広島県尾道市にある老舗旅館が実家。皇太子時代の天皇陛下もお泊まりになった国の登録有形文化財なのですが、コロナ禍で大打撃を受けた。昨年末から休業し、運営権を手放すことになったと報じられました。彼女も相当心配している様子でしたね」(フジ関係者)
「きくちゃんスマイル」で周囲の雑音を吹き飛ばしてほしいものだ。
*「週刊アサヒ芸能」9月1日号掲載。(3)に続く