TBS系午後の情報番組「ゴゴスマ〜GO GO!Smile!〜」の躍進で、視聴率が低迷。打ち切り論さえ出ていた同時間帯放送の「情報ライブ ミヤネ屋」(日本テレビ系)が、連日の統一教会(現・世界平和統一家庭連合)問題追及で大健闘している。
7月8日に安倍晋三元首相が凶弾に倒れて以来1カ月、徹底して統一教会問題を取り上げ続ける同番組。最近でも政界との癒着の闇に切り込むなど、その忖度なき報道姿勢が多くの視聴者に支持されているという。
「『ミヤネ屋』には、長年にわたって旧統一教会を追及してきた紀藤弁護士や、元参院議員でジャーナリストの有田芳生氏、この問題を長年取材するジャーナリストの鈴木エイト氏らがたびたび出演。彼らの口から語られる教団の実態は具体的で生々しく、また教団が抱えているとされるあらゆる問題が網羅されている。そのあたりが、視聴率上昇に繋がっているのだと思われます」(民放ディレクター)
とはいえ、紀藤弁護士や鈴木エイト氏らは、何も「ミヤネ屋」だけに出演しているのではない。では、なぜ「ミヤネ屋」ばかりが圧倒的支持を受けるのだろうか。その背景について8月5日配信のデイリー新潮が詳報しているが、前出・民放ディレクターはその要因として「作り手側の執念」を挙げる。
「新潮も指摘していますが、『ミヤネ屋』の前身の番組が元NHKの草野仁アナが司会を務めたワイドショー番組の『ザ・ワイド』(1993年4月〜2007年9月)だった。そして、草野さんと共に初代の司会を務めたのが、統一教会に入信し、父で作家の飯干晃一さんの懸命な奪還行動により退会した飯星景子さんだったのです。そんな背景があってか、統一教会の問題に関しては執拗なくらいに報道し続けていましたね。その当時から有田芳生氏や紀藤弁護士は連日のように出演して教団批判を展開。統一教会側からは激しい抗議もあったようですが、有田氏によるとスタッフは屈しなかったといいます。もちろん今回も、教団から抗議が来ていることは想像に難くありませんが、手控える様子はいささかも伺えません」
確かに世界平和統一家庭連合は、先月31日に公式サイトで「【報道機関各位】著作権映像の報道使用に関する注意喚起」と題したプレスリリースを発表。「今後、当法人の許可なく、当法人の著作物である映像等を無断使用することは絶対にしないで下さい。この警告にもかかわらず、無断使用をした場合には、法的手段を講じる所存ですのでご注意下さい」と警告。10日午後3時から日本外国特派員協会で会見を開いたのも、「ミヤネ屋」の放送時間を意識したとの見方もある。
連日、時間を割いた報道にSNS上には《ミヤネ屋を応援してます!》《頑張れ、ミヤネ屋!》などのコメントが続出している。今後しばらくは「ミヤネ屋VS旧統一教会」のバトルから目が離せそうにない。
(灯倫太郎)