4位浮上!阪神、新外国人緊急補強の真相と「大山がトバッチリを食う」の声

 阪神がオリックスとの交流戦に連勝して、セ・リーグ4位に浮上した。また、チーム状態が上向きになったのと前後して飛び込んできたのが、新外国人選手の緊急獲得の話。元オリックスのアデルリン・ロドリケス内野手と基本合意に達した。

「マルテの2度目の故障離脱で、阪神フロントもようやく腰を上げたようですね。補強の話は『出ては消え、出ては消え』を繰り返していました」(在阪記者)

 2020年、ロドリゲスのオリックス在籍時の成績は打率2割1分8厘、本塁打6、打点25。同年7月に被死球で故障したとはいえ、緊急獲得の助っ人としては物足りない数値だ。

「オリックス退団後の21年はデトロイトタイガース傘下のマイナーチーム(3A)に在籍し、東部地区のシーズンMVPに選ばれています」(米国人ライター)

 米球界帰還後は“成長”したようだが、オリックス時代を知るプロ野球解説者、関係者らは「速いボール、縦の変化球に全然対応できていなかった」と一蹴していた。それだけではない。

「オリックスは、本当は三塁を予定して獲得したんです。でも、DHにまわしました。ただ当時はアダム・ジョーンズがいて、年齢的にも外野守備についたままではシーズンを乗り切れないとして、ジョーンズをDHにまわし、ロドリケスに一塁を守らせたんです」(プロ野球解説者)

 前出の米国人ライターによれば、ロドリゲスは2A時代に外野守備に入ったこともあるそうだが、それも数える程度だという。DH制のないセ・リーグでは一塁の守備につくしかないが、その一塁には大山悠輔がいる。大山の打棒が最下位脱出の原動力ともなったわけだが、

「序盤戦、大山の打撃がイマイチだったのは、守備位置を三塁、一塁、外野とたらい回しにされたから。守備面での不安がバットにも影響していた」(前出・在阪記者)

 との指摘も聞かれた。

「一塁・ロドリゲス、左翼・大山」の布陣が濃厚だが、オリックス時代の守備力を考えると、“矢野阪神のお家芸”でもある失策の量産となる可能性は大。まして、速いホールと縦の変化球に対応できないとなれば、何のための緊急補強だったのか分からなくなる。

「新たに外国人選手を獲るなら、外野手か二塁手にすべきでした。国内トレードは難しいです。今季限りでの退団を公表した指揮官のために放出される選手のことを思うと…」(在阪記者)

 補強の話が「出ては消え」を繰り返していたのは、矢野燿大監督にも原因があったようだ。ロドリゲスの適応力はもちろんだが、打撃好調の大山の今後も心配だ。

(スポーツライター・飯山満)

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