テレ朝社員“不正受給”2人目逮捕に「スーパーJチャンネルで徹底取材を」厳しい声

 3月1日、経済産業省の「IT導入補助金」をめぐる不正受給事件で、大阪府警はテレビ朝日「スーパーJチャンネル」の特集担当デスク・奥山明宏容疑者を逮捕した。この事件でテレビ朝日社員が逮捕されるのは2人目で、ネット上では《「スーパーJチャンネル」で詳細な報道を!》と求める声もあがっている。

 同事件では、奥山容疑者がホームページ制作会社の代表の男らと共謀し、19年1月~3月に中小企業18社が実際には導入していないITツールを導入したと偽って国に補助金を申請。合計900万円だまし取った疑いが持たれている。なお、社員の逮捕にテレビ朝日は事実関係を確認中としたうえで、「逮捕容疑は当該社員による業務外での私的な行為とみられ、当社業務との関連は現状確認されておりません」と会社とは無関係であることを強調している(1日現在)。

 しかしテレ朝では、2月8日には同じ補助金詐取事件でテレビ朝日セールスプロモーション局ソリューション推進部長も逮捕。また同10日には会社経費の私的使用などを理由にテレビ朝日の亀山慶二社長が辞任したばかりだったこともあり、ネット上では《さすがにテレ朝は不祥事が続きすぎ。社内コンプライアンスはどうなってんだ?》《業務外の私的な行為だからって自分のところの社員がしたことだろ。もっと責任を持て》など厳しい意見が相次ぎ、《身内なんだから情報を正確に取材できるだろうし、「スーパーJチャンネル」で事件の顛末をしっかりと報道するべき》といった声も多く見られる。

「昨年8月、緊急事態宣言が発令中であるにもかかわらず、テレ朝の東京五輪番組担当の社員と社外スタッフ10人が五輪閉会式後に打ち上げと称して深夜までカラオケ店で飲酒。社員1人がビルから転落して救急搬送される騒ぎとなった際には、『羽鳥慎一モーニングショー』に出演する玉川徹氏が『調査委員会などをつくって、すべてを明らかにして視聴者の皆さまにお伝えする。そこからしか信頼は回復できない』と語っていましたが、結局はうやむやなままです。テレ朝は身内に甘い印象が根付いていますから、この事件に対しては真摯に向き合い報道してもらいたいものですね」(ITジャーナリスト)

 特に報道に携わる者が起こした事件だけに、徹底的に取材して伝えるのが筋なのでは。

(小林洋三)

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