9月1日、生命保険協会は新型コロナウイルスの療養者に支払っている医療保険の入院給付金について、自宅やホテルなどで療養する「みなし入院」の場合は65歳以上に限定するよう加盟の保険会社に通知を出したことが明らかとなった。
これまで入院給付金は、病院に入院しない「みなし入院」の場合でも医療機関が発行する療養証明書を提出すれば請求に応じてきた。しかし、感染者の急増などを受け、早ければ9月下旬から65歳以上の高齢者や妊婦、重症化リスクが高い人に給付対象を限定するという。
しかし、これにネット上では《なぜ年齢で区切るの？ 保険契約は万が一の場合にそなえて契約したわけだから、保障内容を見直すのであれば保険料も下げてもらわないと保険料の根拠が崩れる》《働ける世代を無視してなぜ高齢者限定なのか。子どもも学校が始まってリスクが高まってるのに…》《本来は入院するべきところを病床がひっ迫するから自宅で療養するわけであって、みなし入院はれっきとした入院。給付金を年齢で区切るのはおかしい》《なぜ日本ではこれほどまでに高齢者が優遇されるのか。本当に理解ができない》など批判の声が殺到している。
「生命保険協会によると、今年の生保各社の入院給付金支払総額は7月末までに約2700億円に上り、このうち9割超がみなし入院患者からの請求だったといいます。この額は昨年1年間の支払額の4.5倍以上で、みなし入院患者には無症状者も多く、不正受給が疑われるケースも少なくないという。そのため、なるべく対象者を限定したいということなんでしょうが、納得いかないというのも当然だと思います」（フリージャーナリスト）
保険会社の丁寧な説明が求められる。
（小林洋三）
