先月29日に行われた第94回センバツ高校野球の選考会でまさかの落選となった静岡県の聖隷クリストファー高校。昨年の秋季東海大会準優勝校で例年どおりなら出場確実と思われていた。
ところが、選出されたのは同校ではなくベスト4の大垣日大(岐阜県)。予想外の結果に高校野球ファンや指導者だけでなく、パドレスのダルビッシュらプロ野球関係者、また、前スポーツ庁長官の鈴木大地氏からも選考の不透明さを指摘する声があがっている。
そんな中、この騒動を一切スルーしているのが聖隷クリストファー高校の地元・静岡県の川勝平太知事。選考会から5日経った2月3日時点でも今回の落選について公式にコメントしたという報道は見られない。
この対応に「リニア新幹線の問題以外、関心がないことがわかった」と話すのは、同校のある浜松市在住の40代会社員。また、静岡市在住の60代男性も「地域住民ファーストと言っていたのに…。せめて『残念』の一言はあってもいいのでは」と呆れた様子だ。
「今回の選考漏れはスポーツメディア以外でも大きく報じられ、静岡県民にとっては最大の関心事のひとつ。夢の舞台への出場を逃した野球部員たちに激励のメッセージくらいは送ってもよかったと思います。少なくとも今回の知事の無反応ぶりに落胆した県民は多いでしょうね」(地元記者)
ちなみに川勝知事は現在4期13年目。高い支持率で長期県政を担ってきたが、昨秋の選挙の応援演説で御殿場市について「あちらはコシヒカリしかない」と発言するなど、相次ぐ失言で求心力が低下。絶対的地盤のゆるみが懸念される中での今回のセンバツ落選騒動に、前出・記者は、「ここで県民の怒りを代弁できないところに知事としての賞味期限が近づいていることを感じさせる」と語る。
永田町でも自民党の後藤田正純衆議院議員など静岡県と何のつながりもない議員たちがこの問題についてSNSなどで持論を展開。それなのに知事がスルーでは県民からソッポを向かれても仕方ないかも。