「席の間隔2メートル」文科省の新学期コロナ対策”ムチャ振り”に批判殺到!

 新型コロナウイルスの感染が急拡大し、政府は北海道と宮城・岐阜・愛知・三重・滋賀・岡山・広島に新たに緊急事態宣言を発令する方針を固め、計21都道府県が緊急事態宣言下となった。しかし一方で、夏休みも終わりに近づいた8月20日、文部科学省から教室では席の間隔をできるだけ“2メートル”あけるよう通達が出されたことで、現場ではパニックが起きているという。

「文科省は全国の小中高に『小学校、中学校及び高等学校等における新学期に向けた新型コロナウイルス感染症対策の徹底等について』の連絡をおこない、その中で『教室において、レベル3の地域では、児童生徒の間隔を可能な限り2メートル(最低1メートル)確保するように座席を配置』するよう指示されていたのです。なお、“レベル3”というのは緊急事態宣言地域とまん延防止等重点措置の一部地域が対象となります」(社会部記者)

 学校の教室の広さに国の基準はないが、1950年に校舎の大量整備の際に示されたモデルである7メートル×9メートルの教室がほとんどとなっている。そのため、席の間隔を2メートルあけようとすれば9席が限界。そのためネット上では《うちの子供のクラスは35人いるし、絶対ムリ。「やらなかった学校のせい」って責任転嫁するために保険かけてる感じがして嫌》《文科省は教室の広さすら理解できんのか。現場を知らない役人が作るガイドラインなんて何の役にも立たないのがよく分かる》《2メートル間隔をあけるためには分散登校しかないが、決して文科省はその具体的な指示は出さない。現場に責任をすべてなすりつけているだけ》など批判が殺到している。

「実は文科省は今、全国の国公私立学校で普通教室の面積を広げるよう、設置者である市町村教育委員会などに促しているのです。これはコロナ対策ではなく、国のGIGAスクール構想によって1人1台パソコンやタブレット端末を設置するためのものなのですが、現場は上からのムチャブリに困惑しきりだそうです」(週刊誌ライター)

 席の間隔2メートルに教室面積拡大…。魔法でも使わない限り、実現は難しいのではないだろうか。

(小林洋三)

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