「未承認ワクチン」が日本に上陸!? 新型コロナをめぐる国際犯罪の実態

 変異種の出現もあって、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)が続く中、早くも世界各国でワクチンの強奪や、ニセモノの販売など、ワクチンを巡る不正行為が横行している。

 ICPO(インターポール:国際刑事警察機構)が、194カ国の法執行機関に向け、新型コロナのワクチンに関連した組織犯罪の脅威について警告する声明を発表したのは、昨年12月2日のことだが…。

「昨年11月末には、イギリスの製薬大手アストラゼネカ社のシステムが北朝鮮系と見られるハッカー集団のサイバー攻撃を受け、ハッキングされかけたという事件がありました。もしもシステムを乗っ取られていたら、流通を不正に操られて“強奪事件”に発展した可能性もあります。また、インターポールのサイバー犯罪対策室が、偽の薬剤および医療機器を扱った疑いのある販売サイトを調べたところ、有害サイトへ誘導するツールが1700件も確認されたといいます。今後、ワクチンを餌にした詐欺行為やサイバー攻撃は、さらにエスカレートするとみて間違いないでしょう」(国際ジャーナリスト)

 イギリスはICPOが声明を発表した同日、新型コロナのワクチンの広範な使用を世界で初めて承認。米ファイザーと独ビオンテックが共同開発しているワクチンについて、緊急使用を許可した。

「アメリカでも、諮問委員会から4日後の昨年12月14日には、食品医薬品局(FDA)がワクチンの緊急使用を許可。全米各地でワクチンの接種が始まりました。ただ、需要に対して供給がまったく追いついていないため、多くの国では、医療従事者や重症化リスクの高いグループに優先して接種させる方針をとっています。そのため、優先投与の対象とならない一般の人々は、なかなかワクチン接種を受けることができず、結果、犯罪集団がつけ込む隙が生じてしまうというわけなんです」(前出・ジャーナリスト)

 1月1日付の毎日新聞によれば、《中国で製造したとされる新型コロナウイルス感染症の未承認のワクチン》が日中を行き来する中国人によって日本国内に持ち込まれ、昨年11月以降、日本を代表する企業のトップとその家族ら18人の“富裕層”がワクチンを接種したという。

「未承認のワクチンなので、当然どんな副反応が出るかわからない。また、詐欺に使用されている偽ワクチンは、薬でさえないものもあるとされています。今後、世界各国でワクチンが承認され、流通が始まるはずですが、個人の判断で使用するのは絶対にやめるべきです」(前出・ジャーナリスト)

 すでに日本の「闇サイト」でも《早い者勝ち》《ついに市場に出ました》と煽ってあやしいワクチンが売りに出されているという。あやしい偽ワクチンを接種すれば命の保証はない。くれぐれも気をつけたいものだ。

(灯倫太郎)

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