テレ朝「完全封鎖」で富川アナの“プロ意識”に「自爆クラスター」の猛批判

 ついに「本社」を完全封鎖する事態となった。4月15日に「日刊スポーツ」が報じた。この4月17日から19日まで3日間にわたって、六本木にある本社の全フロアを消毒するためだという。

 この緊急措置のきっかけを作ったのは、4月12日に新型コロナウイルスへの感染を公表し、テレビ朝日「報道ステーション」を一時降板中の富川悠太アナウンサー。11日にPCR検査で陽性が確認されるまで体調不良があったが報告はなく9日まで出演、その際にはせき込む場面もあって、ネットでは「報道機関の人間としてあるまじき行為」と断罪する声や、番組のスタッフが体調不良を訴えてPCR検査を行った(のちに2名の感染が確認)ことに触れて、「自爆クラスターでスタッフを巻き込むな」「コロナをバラまいた責任は重い」という猛烈な批判が見られた一方で、「いやいや、あれはプロ意識の賜物」といった、賛否の声が渦巻いた。

 と思ったら、今度は感染が発覚した翌13日の「報道ステーション」の対応が、「(富川アナの件は)スルーかよっ!」と、さらに批判を招く結果となっている。

 実際の番組では、富川アナの感染を伝えた後、「現時点までに体調不良などは確認されておりませんが、念のため出演を控えました。しばらくはこちらのメンバーでお伝えしていきます」と、冒頭に判で押したようなお役所説明があってから、代役を務める小木逸平アナ、森葉子アナ、板倉朋希アナの3人が挨拶を行った。

 感染経路や熱が出ていたのにもかかわらず出演を続けていた理由、番組としての具体的な取り組み内容、富川アナの症状……、普段であれば矢のような質問を飛ばす報道魂はここでは発揮されず、時間にして約1分ほどで説明は終わってしまった。

 それを受け、「むしろこういう時こそ家族にインタビューを」、「GoPro(※ハンズフリーで撮影できる小型カメラ)持たせて画像出演すべき」、「今こそテレワーク中継の絶好の機会」といったしごく当然な声がSNSで上がっているのだ。

 ちなみに、濃厚接触の可能性がある徳永有美アナは2週間ほど出演を見合わせる予定で、森川夕貴アナは自宅待機中だ。

 と思えば当然、さっそく本題はコロナウイルスの感染状況になるのだが、「各地でクラスター感染が心配されます」とニュースが読み上げられたシーンを取り上げて、「おたくもやん」とのツッコミも……。この13日には富川アナ以外にも番組スタッフで体の不調を訴えている人がいると発表されたばかり。ことあるごとに「ブーメラン批判」が返ってくる事態となった。

 するとネット上での批判の的はマスコミ全般の報道姿勢にも及び、コロナウイルス感染の軽症者を受け入れるホテル前では、お得意のメディア・スクラムよろしく、カメラマンが大挙。映像を収めるべく“密集”した様子がアップされることとなり……。

「ネットでは、小池百合子・東京都知事にいつものように囲み取材をしようとした記者らに、小池知事が『密です』と制する場面が拡散されていますね。かく言う僕らもいつも通りの取材を強いられているので人のことは言えない。体調不良を覚え、感染の疑いがあっても出演を続けた富川アナの行動も心境としてはわかります」(週刊誌記者)

 くしくも富川アナ感染発覚直後の13日放送の「報道ステーション」は17.3%の超高視聴率をマーク。プロ意識は結構だが、富川アナの一件のような「自爆クラスター」が二度と起きないことを祈りたい。

(猫間滋)

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