1月14日、総務省はNHKが申請していたテレビ放送を同時にインターネットで配信する「常時同時配信」を認可した。これにより、視聴者はパソコンやスマートフォンからNHKの番組を視聴できるようになるのだが、ネット上ではある懸念が浮上している。
「NHKは、今年3月から総合テレビとEテレを対象としたネットでの試験配信をスタートさせ、4月から本格的な配信を始める予定と説明しています。なお、NHKの受信料を支払っていれば追加料金なしでネット配信を観られるといい、放送後1週間であれば見逃し配信も視聴可能とのことです」(経済誌記者)
ただ、これにネット上では《これでスマホを持っているだけで受信料を取り立てる口実ができたわけだ》《テレビを持っていない人間からも受信料を取る算段だろうね》《高市総務相はワンセグ携帯ユーザーもNHK受信料払えって言った人だからな》《ネット環境のある家庭には集金人が取り立てに来るぞ!》など、常時同時配信によってテレビを持っていない人もNHK受信料を支払う義務が生じるのではないかと懸念する声が相次いでいるのだ。
「NHKのネット配信を視聴する場合、画面上に受信契約の有無を確認するメッセージが表示され、受信料を支払っていない場合は視聴を制限するような仕組みを導入するそうで、現時点では、スマホを持っているからといって受信料が請求されるというような説明はありません。しかし、そのような方法を取るのであれば受信契約者にパスワードを配布してログインしなければ視聴できない環境にすればいいだけの話。それをしないということは、テレビと同じくスマホを持っているだけで受信料を求める動きが今後出てくる可能性もないとは言い切れません」(ITジャーナリスト)
春先以降、ゴタゴタが起きなければいいが。
(小林洋三)