11月11日に中国で恒例の「独身の日」と呼ばれる大規模セールが行われ、中国インターネット通販大手のアリババ集団の売上が、過去最高となる2684億元となり、ついに日本円にして初の4兆円超えを果たしたことに驚きの声が上がっている。
「独身の日とは、もともと独身を意味する1が並ぶ11月11日に独身者が婚活パーティーに参加するイベントなどが行われていましたが、09年からアリババ集団がネット通販を盛り上げるためにセールをしたことから、次第に大規模なオンライン商戦が繰り広げられる日に変わっていきました。スタート当初、独身の日のアリババ集団の売上は0.52億元(約8億円)程度でしたが、3年後の12年には191億元(約2950億円)と急成長を遂げると、毎年爆発的に売上を伸ばし、今年は前年比25.7%増の4兆超えを果たしました。ちなみに、日本のインターネット通販最大手『楽天市場』の18年度売上高が3兆4310億円だったので、アリババ集団は1日で楽天の年間売上を上回ったことになります」(ITジャーナリスト)
この衝撃的な売上額にネット上では、《もはや中国は別格》《ただただスゴいとしか言いようがない》など驚きの声が上がっており、また《ぜひ日本でもやってほしい!》《楽天あたりが主導してくれないかな?》と、日本での開催を望む声も多く見られた。
「日本では大手ネット通販各社が年に数回独自のセールを開いているため、同じ日に合同でやるメリットはあまりないと思われます。そもそも中国の独身の日には多くの日本企業が出店していて、ユニクロやMUJIは10億元(約155億円)超えの売上を記録するなど、海外製品では日本が1位の売上となっているんです。結局、日本国内でセールをしてもそれほどの売上は見込めませんから、日本版独身の日は厳しいでしょうね」(経済評論家)
日本開催を望むよりも、中国の独身の日に参加した方が手っ取り早そうだ。
(小林洋三)