大阪万博、前売りチケットの売り上げが不調でも“リハーサル”には応募殺到のワケ

 大阪府の吉村洋文府知事が3月5日、Xを更新。4月13日に開幕する2025年大阪・関西万博のリハーサルとして、同月上旬に実施する「テストラン」に多数の応募があったことに驚いたことをポストした。

 吉村氏はXで「万博開幕前のテストラン、府民4万人募集したところ、なんと約9倍35万人もの応募を頂きました。びっくりです。明日、(抽選の)結果をお知らせします」などとポストした。

 テストランは運営側がオペレーションを確認したり、課題を洗い出したりするために実施される、いわばリハーサル。期間は4月4日からの3日間。初日は国や府、市、経済界などの関係者約1万人が訪れ、2日目と3日目に抽選に当選した約4万人の府民が無料招待される。ただし、会場までの交通費、会場内での営業施設等の利用にかかる費用は自己負担だ。とはいえ、テストランの参加者は開幕に先立ち、物議を醸した大屋根リングに登ることができるほか、予約すればパビリオンを体験できたり、レストランやコンビニを利用したりすることができる。

 万博の前売りチケットの累計販売数は2月26日時点で約796万枚。目標の1400万枚の6割弱にとどまっている。しかし、テストランの募集では定員の約9倍もの申し込みが殺到。吉村氏は3月5日、記者団に対して「万博には批判もあるが、楽しみにしている人が多い結果ではないか」とテストランの盛況ぶりに満足げだった。

「テストランに応募が殺到したのは万博への期待感からではなく、入場料が“タダ”だからです。お金を出してまで行きたいと思わないが、無料なら行ってもいいという人が多かったのではないでしょうか」(スポーツ紙記者)

 テストランを有料にしていたら、こんなに応募はなかったかも。

(石田英明)

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