イチローと三浦カズの「最強便」が安倍首相を救う(3)「アスリート菌」サプリも登場

 そこで一攫千金を生み出す「スーパードナー」を探す投資家に話を聞くと、驚くべき内幕を語り始めた。

「カズとイチローがアスリートとして長く活躍してきたことには、ある理由が存在します。例えば98年のフランスW杯でサッカー日本代表は惨敗し、エースストライカー・城彰二をはじめ、スタメン選手はふがいない働きで、解説のラモス瑠偉氏が激昂する始末でした。実はあの試合、日本代表メンバーの多くが慣れないフランスの地で下痢に悩まされていたそうです。その後のW杯予選でも日本代表が負けるたびに批判されましたが、その裏にはファンやマスコミには言えない健康上の理由があった。下痢のため、選手が本来持っているポテンシャルを最大限に引き出せなかったのです」

 これは言いかえれば、どこに行っても下痢をしない強靱な胃腸と腸内細菌の持ち主だけがコンスタントにパフォーマンスを残せる、ということになる。

「試合の場所を選ばず、常に最高のポテンシャルを発揮できる名選手として、イチローとカズが注目された。海外転戦で他の選手が腹を下すことがあっても、彼らだけはまったく問題がなかったからです」(投資家)

 2人のレジェンドが長く現役を続け、成績を残してきたのは、腸内細菌が最強だからだというのだ。投資家がさらに続ける。

「スポーツ選手はドーピング規制がありますから使う薬も制限されるし、遠征とそれに伴う慣れない食生活を余儀なくされる。健康管理と腸活は深刻な問題なんです。海外遠征中の選手が下痢に悩まされる姿を間近で見ていた元Jリーガーの鈴木啓太氏は、アスリートの腸内細菌を活用できないかとベンチャー企業を立ち上げました。イチローやカズのようなアスリートの便を採取し、解析しています」

 その鈴木氏が社長を務める「AオーブuB」では、アスリート500人から抽出した「アスリート菌」のサプリメントを、今月から取り扱い始めた。

 この画期的な治療法は、目下、世界でも開発中だ。米ハーバード大学では今年6月、ボストンマラソン参加者の検便をもとに、

〈ボストンマラソンで好成績を残したエリートアスリートたちの便には共通点がある。筋肉痛の原因である乳酸をいち早く分解して運動能力を高めるホルモンを作る特別な菌がいる〉

 と発表し、実用化に向けた研究を進めている。安倍総理の難病をカズやイチローといったスーパーアスリートの便が救うというのは、なにも荒唐無稽な話ではないのである。

 安倍総理は大腸の炎症を抑える抗炎症剤と乳酸菌の投与、腹痛と便意を抑える効果のある漢方薬を併用してきた。本来なら、潰瘍性大腸炎の治療には抗炎症剤とステロイド剤を併用するもの。炎症の原因菌を殺すために抗生物質を使うこともあるが、安倍総理が抗炎症剤をメインに服用しているのは、ステロイド剤と抗生剤を飲まないのが便移植の治療条件となっているからともみられている。

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