いまだ高値が続いている野菜だが、ここにきてわずかながらも値下がりの兆候が見えてきた。農林水産省が発表した「野菜の生育状況及び価格見通し(令和7年2月)」によれば、2月は、ほうれん草やなすなどが平年並みの価格で販売される見込みだという。
また、同省の「今週のお手頃野菜」を見ると、レタスは1月30日の価格が前週比でマイナス50円、店頭価格で297円まで下落している。消費者の買い控えにより在庫がダブついたことで価格が下がったようだ。キャベツの代用品として買われた白菜はいまだに高値が続いているが、徐々に値段は下がってきているという。
キャベツに関しては、1月31日現在の市況では、月頭に1玉400円だった価格が210円にまで値下がりしている。昨年12月末に469円の高値を付けたことを考えると、随分と安くなった感はある。どうやら、春キャベツが少しずつ出荷されるようになり、価格がこなれてきたようだ。今後出荷が安定すれば、さらなる値下げも期待できるかもしれない。
そんな中、関西圏を中心とするスーパーでは、なんと、1玉180円前後の「激安キャベツ」が出回っているという。なぜか。
「激安価格のキャベツの正体は、『中国産』です。一時900円超に爆上がりしたキャベツですが、さすがにこの価格では消費者は手を出しません。苦肉の策として仕入れたのが中国産というわけです。もっとも、輸入野菜に対する抵抗感は根強く、一般の消費者が手を伸ばすのは稀。キャベツを大量に消費する飲食店が購入するケースが多いですね」(農業ジャーナリスト)
安価な中国産キャベツを買うか、それとも国産品が値下がりするまで待つか…。悩ましいところだ。
(ケン高田)