「大勢も9回を投げたい」マルティネス加入で杉内コーチが阿部監督に物申した「守護神」大問題

 巨人が推定4年総額50億円といわれる空前の契約金で獲得した前中日のライデル・マルティネス投手の入団会見が1月26日、都内のホテルで行われた。

 17年に中日での育成契約がスタートし、18年4月には支配下登録に。昨季は60登板43セーブ、防御率1.09というとんでもない数字を叩き出したマルティネス。この日の会見には金髪を黒に染めたうえに短髪に整え、“紳士たれ”という巨人の掟にしっかり合わせ登場した。

 ただ、気になる起用法については未定という。

「阿部監督の中ではもちろん抑え(9回)という構想がありますが、昨季まで最後は大勢が任され、こちらも29セーブをあげ防御率0.88。杉内俊哉投手チーフコーチも『最終的には監督の判断』としつつ『もう一度監督と相談します。大勢も9回を投げたいでしょうし』としており、大勢本人、抑え役を熱望している。もちろん仕上がり具合を見ながら決定するのでしょうが、モチベーションの面を考えると難しい判断になります」(スポーツ紙記者)

 今オフは総額70億円超えの大型補強を敢行した巨人だが、攻撃面の補強はほとんどできなかった。山口寿一オーナーは17日の球団スタッフ会議後、「去年はあと1勝、あと1点届かなくて勝負の厳しさを改めて思い知ったので、今年は達成できなかった日本一を目指したいと話した」と、阿部監督に「日本一」を厳命したことを明かしている。そんな中、大枚をはたいたマルティネスをはじめ、先発投手以降の起用法を間違えれば一気に暗雲が広がるだろう。

(小田龍司)

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