7位は中村梅之助、市川段四郎、橋幸夫、杉良太郎と、名優に引き継がれた名奉行「遠山の金さん」のお出ましだ。
「途中、中抜けしたり、他のチャンネルに浮気してもオーラスだけ見れば満足という安定感がありました。それと昭和の時代劇は一目で『この人は悪人だ!』とわかる。亡くなられた川合伸旺さんとか。序盤はニコニコしてても、のちに悪の正体を見せる。そういう面白さがあった。時代劇が辛くなってきたのは名悪役がいなくなったのもありますね」(ペリー氏)
8位は時代劇の良心「大岡越前」。主演の加藤剛を取材したペリー氏は語る。
「凄く真面目な方で私がインタビューで取材ノート持っていくと、剛さんもどんな質問にも答えられるようにとノート持ってきてましたからね。昭和のテレビドラマを背負って立った二枚目だったと思います」
9位は、特撮さながらのアクションが人気の萬屋錦之介主演「子連れ狼」がランクイン。
「大五郎が乗ってる箱車が機関銃になったり、次は何をやってくれるんだろうという楽しみ。『なぜ子連れなのか』と原作の小池一夫さんに聞いたら、無敵の剣豪が主人公の場合、ハンディキャップになりうるものは何かと逆説的に考えたところからの発想。大五郎、置き去りにされたり、ほぼ幼児虐待ですから(笑)」(ペリー氏)
10位に忍び込んだのは「影の軍団」。CGではない体を張った集団時代劇をペリー氏が称賛する。
「千葉真一という唯一無二の役者を最大限に生かしたアクション時代劇。JACのメンバーはもちろんのこと逸材を輩出してますよ。『影の軍団Ⅳ』にはあまり時代劇には出ない石田純一も。しかもモテる役で。のちのトレンディドラマでのヒットを予感していたのかな。22 時台の放送なので女湯で女性の裸がこれでもかと映りました」
艶やかに彩られた時代劇スターの記憶は今も色あせない。
【血湧き肉躍る!もう一度見たい時代劇ドラマ20】
1位:必殺仕事人(藤田まこと)359票
2位:水戸黄門(東野英治郎)289票
3位:木枯し紋次郎(中村敦夫)198票
4位:暴れん坊将軍(松平健)192票
5位:座頭市物語(勝新太郎)175票
6位:必殺仕掛人(緒形拳)162票
7位:遠山の金さん(杉良太郎)154票
8位:大岡越前(加藤剛)150票
9位:子連れ狼(萬屋錦之介)139票
10位:影の軍団(千葉真一)128票
11位:鬼平犯科帳 121票
12位:銭形平次 119票
13位:桃太郎侍 113票
14位:江戸を斬る 108票
15位:浮浪雲 104票
16位:大江戸捜査網 100票
17位:女ねずみ小僧 97票
18位:伝七捕物帳 87票
19位:長七郎江戸日記 86票
20位:柳生一族の陰謀 84票
*週刊アサヒ芸能1月30日号掲載