今や「外国人の楽園」として知られる北海道ニセコ。今年も多くの外国人スキー客でにぎわっているが、かねてから高騰が続いていた「ゲレ食」が、ついに限界突破したと話題になっている。
実際にゲレンデ内のレストランのメニュー表を見てみると、「RAMEN(ラーメン)」は2200円、「CURRY(カレー)」は2500円と、どちらも2000円超え。「RICE BOWL(丼物)」は、豚丼が2800円、かにいくらホタテ丼に至っては3600円というのだから、もはや一般的な日本人観光客ではおいそれとはオーダーできないのではないか。
地元観光業者が語る。
「もともとゲレンデのフードメニューはお高めでしたが、コロナが明けてから一気に値上がりしました。近隣のリゾートも同様で、カニラーメン4600円というメニューまで登場しています。札幌や帯広なら3分の1から4分の1の値段で食べられるでしょうね。もっとも客の8~9割が外国人なので、最初から日本人観光客はターゲットにしていません。現地はすっかり外貨獲得のための観光都市になっています」
実際、地元スキーヤーはゲレンデのレストランで食事することはなく、セイコーマートなどでパンやおにぎり、弁当などを買って食べるのが一般的だという。長野県の白馬もインバウンドに人気のスキー場になっているが、食事がここまで高いのはニセコだけだ。
「セコマが値上げし始めた時が日本人絶滅の本当の始まり」などと囁かれているが、ニセコのセコマには外国人向けの商品がズラリと並んでいる。頼みの綱のコンビニには最後まで庶民価格を維持してもらいたいものである。
(ケン高田)