除夜の鐘の参加賞が袋麺業界に激震!「早い者勝ち」でぶっちぎり人気となった商品とは

 昨年大みそかの除夜の鐘の「参加賞」が、袋麺業界に衝撃を与えている。

 岐阜県大垣市のある寺院では、大みそかの除夜の鐘をついた人に参加賞として各種袋麺を用意。机の上に並べられたのは「サッポロ一番塩ラーメン」「マルちゃん正麺味噌味」「ハウス食品 うまかっちゃん」「日清 出前一丁」の4種類だった。どれも美味しさには定評のあるラーメンばかりだが、結果的にいち早く無くなってしまったのは「うまかっちゃん」だった。

 寺院の公式Xアカウントは「参加賞を手にしたこどもさんが『うまかっちゃん!うまかっちゃん!』と繰り返しながら帰路へ」とツイートするなど、その圧倒的な支持率に、フォロワーからは様々な声が寄せられている。

「うまかっちゃん 恐るべし」「あ~、うまかっちゃん、中々見ない上に若干他のものより高いからねぇ」「サッポロの塩が負けるのか…そんな愛される味なのか…」

「うまかっちゃん」は、ハウス食品から近畿、中国、四国、九州、沖縄地区限定で発売されており、1979年の発売開始から40周年を迎える人気商品。「ご当地袋麺」の草分け的存在であり、地元では根強い人気を誇っているが、販売地域以外では入手しづらいため、特に人気が殺到したのではないか。もっとも現在はECサイトなどを通して購入できるため、まとめ買いしている人も多いという。

 そもそもそんなに美味しいのなら、なぜ全国で販売しないのか。実はそれにはれっきとした「理由」があった。フードライターの解説。

「とんこつ特有の『香り』です。とんこつの香りはハマる人には食欲を誘ういいスパイスになりますが、実は苦手という人も少なくない。スーパーの棚には限りがあり、各メーカー奪い合いのような状況下では、できるだけクセのない大量に売れる商品が優先されるというわけです」

 すべては「九州で愛されるため」がコンセプトの「うまかっちゃん」。ファンが真っ先に飛びつくのも当然というわけだ。

(ケン高田)

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