7月に行われた東京都知事選では現職の小池百合子知事に敗れたが、対抗と目された蓮舫候補を得票数で上回り2位となった前安芸高田市長の石丸伸二氏。新党立ち上げが噂されるなど動向が注目される人物のひとりだが、YouTubeチャンネル「ReHacQ-リハック-」12月21日公開動画への出演が大きな話題となっている。
以前から石丸氏は同番組に何度も出演している準レギュラーと言っていい存在だが、この日の内容は、ぶらり旅形式で元日の大地震で大きな被害を受けた能登半島を巡るというもの。ただし、金沢駅で待ち合わせをしたこの日の旅のパートナーは、「黒夢」や「SADS」のボーカルを務めたロックミュージシャンの清春氏。政治色・ビジネス色の強い番組らしからぬキャスティングだが、これに誰よりも驚いていたのは石丸氏。実は、清春氏の大ファンだったからだ。
現在、ソロ全国ツアー中、しかもロケ2日前のオファーだったにもかかわらず清春氏は出演を快諾し、能登半島でも震災の被害が大きかった珠洲市や能登町を訪問。清春氏は現地でチャリティライブをたびたび開いており、積極的に被災地支援を行うアーティストのひとり。昔のバンドの話などで盛り上がる一幕もあったが、被災地の現状を目の当たりにした石丸氏が思わず涙するなど普段からは想像できない表情を見せ、思った以上に見応えのある内容となっている。
「リハックはテレビ的な過剰な演出や世論誘導などがなく、出演者が自分の意見を自由に述べられる番組。結果的に石丸氏も清春氏も多くの方に新たな一面を知ってもらい、好感度アップにつながっています」(同)
そもそもリハックは、21年4月から23年3月まで配信されていた「日経テレ東大学」内の番組が前身。いわゆる忖度しない内容が視聴者から支持されており、政治家や論客の間でも高く評価されていた番組のひとつ。業界内では多くのメディア関係者がチェックしていることでも知られている。玉石混交と評される動画配信メディアたが、こうした良質、かつ面白い番組も多いのだ。