7月7日の都知事選でスタコラ逃げ切り3選を決めた小池知事。しかし、下馬評を覆す躍進ぶりで一躍時の人となったのは石丸伸二前安芸高田市長だった。動画配信と「石丸構文」なる「独自の切り返し話術」を武器に、若者世代の期待を一身に集めた風雲児だが、著名人との論戦では意外に苦杯の連続だった‥‥。
「恥を知れ! 恥を!」
広島・安芸高田市長時代、居眠り市議らをバッサリ斬り捨てた石丸伸二氏(41)。この動画は2年前に全国ニュースで報じられたものだが、その後の都知事選で“石丸旋風”を巻き起こし、蓮舫元参院議員(56)に37万票の大差をつけ2位と大躍進した。反対にこの威圧的な態度が裏目となったのが投開票日に放送された「Mr.サンデー“七夕決選”都知事選SP」(フジテレビ系)だった。
番組に出演していた元乃木坂46の山崎怜奈(27)が石丸氏にこう質問した。
「公約の内容を拝見して、都知事として国政と都政の内容ってかなり違うと思うんですね。小池さんのこれまでの『(7つの)ゼロ公約』も本来は国政政党として掲げるべき問題、それぐらいの規模だったと思います。石丸さんがやりたい政治って国政レベルなのか都政レベルなのか、どっちの重きが大きいですか?」
ところが石丸氏は、
「前提のくだりが正しくないと感じましたよ」
あろうことか、質問自体が意味なしと混ぜ返し、一蹴したのだ。焦った山崎が問い直し、
「小池さんとは分けさせてください。すみません勉強不足で」
と低姿勢で引き下がっても、石丸氏は追及の手を緩めず、
「見方が違うんじゃないでしょうか。国政レベルでやる国防とか外交、それは都の範疇に入りません。でも私があの中で謳ったものは、すべて東京都として関与できるものに限定している」
ひと言「自分の政策は東京都に限定」と答えれば済む話を、あくまで「国政と都政とどちらを目指す」という質問には答えない禅問答に終始したのだ。
これを受け山崎は翌日、自身SNSで「あー怖かった、でも楽しかった、色々若くてすみません…今後とも精進しますので多めに見てもらえますと幸いです」(原文ママ)と、みずからの若輩ぶりを反省しつつ、あくまで石丸氏を立てる気遣いをみせたのだった。
ここまでは論破王・石丸氏の一本勝ち!?
ところが、このやり取りを見て、ネットやSNSでは石丸氏への批判と、山崎の対応を評価する声が次々と俎上に載って大騒ぎに!
すると翌日の「グッド!モーニング」(テレビ朝日系)に石丸氏が出演した際、この騒動について問われ、「女、子どもに容赦するっていうのは優しさじゃないと思っている」とし、「うーん、もうちょっと優しく言ってあげればよかったのかなあ‥‥もっと(頭を)ポンポンってやってあげる感じで」と、上から目線でのたまったのだ。
この苦しい言い訳には「99のセクハラ」で辞任した岐阜の町長が二重写しになるばかりだった。
(づつく)