「高野豆腐」でみるみる健康やせ!(2)「やせホルモン」を増加させる

 そんな時、たまたま近所のスーパーで見つけたのが「高野豆腐」だった。

「もともと豆腐はいいよね、という発想があった。ただ、プリン体が多く含まれているので、食べすぎれば尿酸値も上がります。しかも豆腐単体で食べると飽きるし、加工のしようがない。どうにかならないのかな、と」

 高野豆腐を買って帰り、水で戻してフードプロセッサーにかけると、不思議な食感が口に中に広がった。

「豆腐であるようで豆腐ではない食感がある。しかも使い勝手がいい。調べてみたら、栄養価がスゴいことがわかったんです」

 ご存じのように、高野豆腐は豆腐を凍結・熟成・乾燥させて作る日本の伝統的食材だが、

「実は過度な食事制限をしたり、栄養が偏る単品ダイエットをすると筋肉が落ちてしまう。わざわざリバウンドしやすい体を作っているんですね。その点、高野豆腐は約半分が植物性たんぱく質でできていて、木綿豆腐の約7倍。一方、糖質量は白米の約20分の1しかなく、水分で膨らむため満腹感が高い。自然と食事量を減らす効果があるんです」

 高野豆腐に含まれるβコングリシニンには、高血圧や脳卒中、ガンのリスクを高めるメタボの原因となる内臓脂肪を燃焼させる作用があり、通称「やせホルモン」と言われる善玉ホルモンの「アディポネクチン」を増加させる効果が。さらに、

「血中の中性脂肪は体を動かすための重要なエネルギー源ですが、過剰になれば内臓脂肪へと変化してしまう。実は高野豆腐に含まれる『レジスタントたんぱく質』という成分には、血中の中性脂肪と悪玉コレステロールを抑制する働きもあるんです」

 そればかりではない。高野豆腐は不溶性食物繊維なので、胃や腸の中で数倍から数十倍に膨張し、内側を刺激、腸の運動を活発にし、便秘を改善する。カルシウムが豊富に含まれているので、骨粗鬆症の予防にも効果的。大豆イソフラボンが自律神経を整え、レシチンが脳の神経伝達物質をスムーズにするよう作用することで、記憶力低下や認知症の予防効果もあるというから、いいことずくめである。

 まさに最強のダイエットフードともいえる高野豆腐。とはいえ、単体で毎日食べ続ければ飽きもくる。だしで戻すと塩分が高くなるため、かえって食欲が増す、という面も‥‥。

「なので、なるべく淡泊でいこうと考えたんですが。お湯で戻すと味が飽きる。じゃあ何かに入れたらいいのか、とそんなことを考えつつ日々改良を重ね、最終的にたどり着いたのが、粉状にして食べる、という方法でした」

 そして完成したのが「即やせパウダー」。作り方はいたって簡単で、市販の「粉豆腐(高野豆腐パウダー)」大さじこんもり3杯(高野豆腐約1枚分)に唐辛子、かつお節、干しシイタケをパウダー状にしたものを混ぜるだけである。

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