日本シリーズ出場なら「花道退任」も…日ハム新庄監督が「続投」の裏で迷った2つの選択

 日本ハム・新庄剛志監督の「続投」が決まった。ドラフト会議当日に「今年がまぐれではなかったことを証明したい」と、過去に例のない形で新庄流の続投宣言も飛び出した。また、新庄監督招聘に尽力した1人、吉村浩チーム統括部長からも「来年も楽しい野球をしましょう」と声をかけられたことを明かした。

 もっとも、続投か退任かの二者選択に迷っていたのは事実のようで、

「日本シリーズに出場していたら、自らの花道ということで退任していたかもしれません。今年のチームだったら勢いで日本一を取れると本気で思っていたようですから」(日本ハム担当記者)

 新庄監督が日ハムからのオファーを受託した理由は、野球への情熱が第一にあるが、もう1つの大きな理由は、長年信用していた人物から巨額詐欺にあった件がきっかけだといわれる。本人は次のように語っていた。

「22億円あったのが2000万円しか残っていなかった。親みたいに可愛がってもらった人に何十年も騙されていた。人間不信になりかけたけど、あの(巨額詐欺の)件がなかったらトライアウトも受けてないし、監督の話もなかった」

 10年間続けていたバリ島生活に終止符を打ったのは、実は「食うため」とも言われた。現在、新庄監督の年俸は推定1億円。ただ、監督就任でCMなどの副収入も右肩上がりのようだ。

 巨額詐欺の被害からなんとか立ち上がり、監督で結果も出した。就任5年目となる来季も本気で日本一を目指す新庄監督に注目だ。

(小田龍司)

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