【ドラフト】「育成枠で獲るかどうか」ボーダーラインの清原ジュニアを慶大・堀井監督が猛プッシュする理由

 プロ野球ドラフト会議が10月24日に行われる(16時50分開始予定)。最大の話題は慶大・清原正吾内野手(4年)と言っていいだろう。父はプロ通算525本塁打を放った和博氏だ。では、指名する球団はあるのか。現状では「育成枠で獲るかどうかのボーダーラインという声が圧倒的」(夕刊紙記者)という。
 
 清原は4年かかって“慶大の4番”を勝ち取ったが、大学最後の秋のリーグ戦では本塁打こそ2本放ったものの打率は2割に終わり、名門慶大は17季ぶりのBクラスが決定。本人は「4番である僕が打てなかったことに本当に責任を感じています」とうなだれていた。ただ、巨人などに在籍した谷佳知氏ら多くのプロ選手を輩出した慶大の堀井哲也監督はとにかく“清原推し”。秋季リーグは全試合で4番に座らせ「ボールを飛ばす力はチームでも指折りです」と力を込める。

「清原ジュニアは中高6年間にわたって野球からは離れており、硬式球を握ったのは大学が初めて。それでも『“清原”の名前で野球をやる覚悟があります』という本人の言葉を聞き、堀井監督は入部を許可したそうです。入部当初、清原は外野手を希望していたそうですが、野球のイロハを覚えるためには一塁がいいとコンバートしたのも堀井監督。まさに手塩にかけて育てただけに、猛プッシュするのも当然です」(前出・夕刊紙記者)

 ドラフトでは12球団がリストアップしている選手に対し「調査書」の記入を依頼する。これまでの記録や故障歴などを書き込むものだが、その調査書が清原のもとに1通も届いていないという現実もある。それでも多くのドラマが繰り広げられてきたドラフトだけに、何が起こるのかはフタを開けてみなければ分からない。

(小田龍司)

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