中田英寿氏が執行役員「サニーサイドアップ」にサッカー協会が戦々恐々のワケ

 サッカー元日本代表・中田英寿氏が、マネジメント契約を結んでいるPR会社「サニーサイドアップグループ」の執行役員エグゼクティブオフィサーに選任された。9月25日に都内で開かれた同グループの株主総会に中田氏が登壇、「常に新しいことに挑戦してきた同志みたいなものです」と挨拶した。

 これまで別会社での執行役員の経験はあるが、上場企業での就任は初となる。中田氏とサニーサイドアップとの出会いは19歳のとき。

「次原悦子社長はそもそも前園(真聖)のマネジメントに乗り出した。その縁で前園の友人だった中田と意気投合。中田の海外移籍の窓口になり同社は一気にメジャーになりました」(夕刊紙記者)

 過去には水泳の北島康介氏、テニスの杉山愛氏、乙武洋匡氏らが所属、強気なPR戦略で売っていったが、その中心にいるのは常に中田氏だった。

 2005年に同社が始めた貧困根絶キャンペーン「ホワイトバント・プロジェクト」に対する批判が巻き起こると、蜜月だった日本サッカー協会(JFA)と距離ができた。「JFAから出入り禁止状態が長年続いていた」(前出記者)というが、今年4月に中田氏の代表時代の盟友だった宮本恒靖氏がJFA会長に就任すると一気に雪解けムードに。宮本会長も「ヒデとは食事にもいっている」と話している。

 今後は中田氏がJFAに売り込みをかける立場になったことでJFA幹部は「次原社長とヒデのコンビによる事業欲はすさまじいものがありますからね」と苦笑い。執行役員として現場のトップになった中田氏の動向にJFAでは戦々恐々としている。

(小田龍司)

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