日清食品は、9月16日よりパッケージに全100種におよぶ「カプヌのエモい出」を文章で記したカップヌードルを販売したが、その超個性的なデザインが話題になっている。
「『カプヌのエモい出』と言われても一瞬、何のことかわからない人もいると思いますが、要は『カップヌードルにまつわる思い出』ということです」(食品ライター)
同社は全国の10~80代から寄せられた「カプヌのエモい出」1560件の中から、100種類のコメントを厳選し、その言葉をそのままパッケージにデザインしたのだ。例えばこんな感じだ。
「小学生の頃 覚えたての時計の針で3分計りました 人生初めての料理の記憶です(48歳女性)」
「買い物行くのも面倒なときに買い置きを見つけた幸福感は美味しさを最強にしてくれます(58歳女性)」
「受験をこれで乗り切った高校時代の青春の味 大学生活もお世話になります(18歳男性)」
「山登りで箸を忘れて木の枝で食べました その時の彼女が今の妻です(49歳男性)」
ただ、どのコメントもカップヌードルを食べた時の思い出が詰まっているものの、SNS上での評判はイマイチのようで、《想像の10倍滑ってた》《日清またやらかしたな。パッケージで遊ぶなよ》《このパッケージ手に取るのハードル高いわ》などと厳しい意見も見られる。
「日清食品は2024年の社内スローガンに『100年ブランドカンパニーへの挑戦』を掲げ、『店頭エンタメ化』に注力しています。『ヴィレッジヴァンガードのワクワクする雑多感』などがテーマとなっており、数々の独特の商品展開が行われているのはそのためでしょう。批判的な意見はあるようですが、効果は確実に上がっており、小売業の業績は22年比で約1・4倍アップ。若年層を中心に支持を集めています」(前出・ライター)
批判はあるが、支持も大きかった今回のパッケージ展開。「店頭エンタメ化」はとりあえず成功したと言えるのかもしれない。
(ケン高田)