自宅の庭のプールで遊ぶ子供に対し、隣人が「モスキート音」を流した問題について問題提起した「X」が波紋を広げている。
東京都議会議員で都民ファーストの会幹事長の尾島紘平氏が8月25日に公開したもので、自身の公式Xで「皆様はどう思われますか」と、こんな事例を紹介した。
「音量注意。友人からの相談です。子どもをプールで遊ばせていたところ、にわかに頭痛を訴えて泣くので何かと思ったら、隣人が窓からテレビを外に向け大音量で『モスキート音』を鳴らしていたとのこと。悪いのは隣人か友人か、外遊び=近所迷惑か、政治・行政に何が出来るか。皆さまはどう思われますか。」
投稿後、様々な意見が寄せられたようで、尾島氏は「私も一児の父として考えさせられる出来事でした。『チルドレンファースト』もまだまだ道半ばです」と追記しているが、SNS上ではこれを機にチルドレンファーストのあり方について激しい議論が繰り広げられている。
モスキート音とは、蚊(モスキート)が飛ぶような17khz前後の高周波音のことで、キーンという不快な音だが、若者には聞こえるものの高齢者には聞こえないという特性がある。日本では2016年に東京・足立区が公園の防犯対策としてモスキート音の出る機械を設置。これがメディアに取り上げられると、区民や近隣区からも多くの見学者が訪れ、結果的に中高生がたむろすることがなくなったという実績を上げている。
だが、今回のケースは治安対策ではなく、庭のプールで遊んでいる子供に対してモスキート音を流しているわけだから、下手すると加害行為にとられかねない。だが一方的に非があるかといえば、ビニールプールで遊ぶ子供の声に悩まされる住人もいることから、理解する声も寄せられている。単純に「チルドレンファースト」の一言で片付けるわけにはいかないだろう。
この件はすでに警察や弁護士に相談済みだというが、迷惑行為を許すのとチルドレンファーストは全くの別問題だけに、尾島氏の考え方を知りたいという人も多かったのではないだろうか。
(ケン高田)